研究課題/領域番号 |
17K12392
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
岡本 紀子 筑波大学, 医学医療系, 助教 (40624664)
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研究分担者 |
松田 ひとみ 筑波大学, 医学医療系, 教授 (80173847)
檜澤 伸之 筑波大学, 医学医療系, 教授 (00301896)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 高齢者 / 社会的交流 |
研究実績の概要 |
本研究は、高齢者の肺炎罹患率を低減する積極的な予防策として、高齢者のセルフケアによる生活リズムの調整の効果を明らかにすることを目的に、地域在住の肺炎に罹患した高齢者などを対象とし、日常生活、標準予防策の実施、健康状態、睡眠の質に着目し調査を実施した。 今年度は、質問紙調査をもとに、生活リズムの調整に関連する因子である社会的交流を中心に検討を行った。その結果、以下の点に有意差が認められた。参加者のうちソーシャルネットワークの高い者は低い者に比べて、Pittsburgh Sleep Quality Index(PSQI) による睡眠の質とShort form 8 Health Survey(SF8)による身体的な健康感が高く、Geriatric Depression Index Score(GDS)によるうつ傾向はなかった。嗜好として1週間あたりの飲酒の機会が多く、夜間の覚醒回数は少なかった。 この度の参加者には、社会的な孤立状態は認められなかったものの、ソーシャルネットワークが高い者において、睡眠の質、心身の健康が維持されていると考えられた。今後は、これらの結果を地域在住高齢者の日常的で簡便なセルフケアとして提案できるよう、ソーシャルネットワークと具体的な他者との交流のタイミングやその内容の詳細、さらに、生活リズムとして活動と休息について、測定機器を用いた客観的な評価を行い、疾病による特徴をふまえた検討を課題とした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
季節性の感染症の流行などにより調査実施日の調整が困難であったため、進捗が遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
当初予定していた日時での調査の実施がかなわなかったことから、地域の老人クラブ等に所属する高齢者と改めて日程調整を図り調査を実施する。
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次年度使用額が生じた理由 |
季節性の感染症の流行により当初予定していた日時での調査がかなわず遅れが生じた。次年度に調査を実施するにあたり測定に必要な消耗品の購入及び分析費用に充てる。
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