研究課題/領域番号 |
17K12397
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
永田 千鶴 山口大学, 大学院医学系研究科, 教授 (50299666)
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研究分担者 |
堤 雅恵 山口大学, 大学院医学系研究科, 教授 (80280212)
野垣 宏 山口大学, 大学院医学系研究科, 教授 (10218290)
北村 育子 日本福祉大学, 社会福祉学部, 教授 (70310034)
清永 麻子 山口大学, 大学院医学系研究科, 助教 (40759693)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | エイジング・イン・プレイス / 地域密着型サービス / 認知症高齢者ケア / 看取り / 教育プログラム / プログラム評価 |
研究実績の概要 |
本研究は、地域密着型サービスを拠点とした認知症高齢者の「エイジング・イン・プレイス(今いる場所で最期まで)」を果たすため、地域密着型サービスでの看取りの実現を目的としている。本研究は、1.地域密着型独自の看取り教育プログラムの実践と効果の検証、2.地域密着型での看取りの実態把握、3.地域密着型での看取りに関する意識調査、4.地域密着型における運営推進会議の実態調査、の4つの研究を柱としており、2017年度にすべてをスタートさせ継続している。2018年度は、2.3.4の成果を学術誌に投稿したが、リジェクトや査読後修正などにより、形にはなっていない。 1.については、2017.2018年度のデータを共同研究者間で質的記述的に分析し、結果を導き出したところである。その成果をRCN international nursing research conference 2019で発表すべく、要旨を投稿中である。4のプレテストとして実施した調査研究は、ようやく受理され、7月に掲載予定となったが、本調査については,研究分担者をファーストオーサーとして、投稿中である。 これまでの研究結果から、地域密着型サービスの中でも、認知症グループホームでの看取りについては、見通しがつき、実現の可能性が高まった。看取りの実践には、運営推進会議の機能が影響していることも明らかになった。エイジング・イン・プレイスの実現には、我々が焦点を当てて実施してきたフォーカスグループディスカッションを柱とした教育プログラムの継続した実施が求められることが示唆されたため、実証するための研究を継続する。 3月22日に共同研究者間でこれまでの研究の進捗状況と2019年度の研究計画について確認・検討した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
4つを柱とする研究全てのデータを分析し、成果発表を試みている。共同研究者とのミーティングにより、地域密着型サービスの中でも認知症グループホームでの看取りの実践については、見通しがついたと認識された。そのため、今後は小規模多機能型居宅介護に焦点を当て、事例調査の実施が検討されたために、新たに研究計画書を作成し、実施予定である。
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今後の研究の推進方策 |
1については、2017.18年度の分析結果の成果発表を実現する。また、2019年度は新たな教育プログラムの実践方法を研究参加者に提案し、2020年度の実践につなげる。 2.3については、成果に結びつけられるよう論文の再投稿を試みる。 4については、成果発表後、生かすことができなかったデータの活用を検討する。 今後は、小規模多機能型居宅介護に焦点を当てた事例調査が必要だと考えられたため、事例を集め、事例集としての取りまとめを目指す。
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次年度使用額が生じた理由 |
本年に参加を予定していた第42回日本死の臨床研究会年次大会に、日程調整がかなわずに参加できなかったことから、旅費の未使用額が生じた。 次年度は、事例集の作成を計画し、事例を集めるための旅費、事例集の印刷費、郵送費が必要となる。また、国際学会での成果発表を検討し、必要時、前倒し支払いを請求し、実現したい。
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