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2017 年度 実施状況報告書

より簡易な足趾把持力向上方法の模索-介入効果検証とその維持方法の構築-

研究課題

研究課題/領域番号 17K12415
研究機関東北福祉大学

研究代表者

相馬 正之  東北福祉大学, 健康科学部, 講師 (40554994)

研究分担者 村田 伸  京都橘大学, 健康科学部, 教授 (00389503)
中江 秀幸  東北福祉大学, 健康科学部, 准教授 (70550169)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード足趾把持力 / 転倒予防 / フットケア
研究実績の概要

平成29年度は,縦断研究のベースライン調査の実施をしたものの,論文化はしていない。ただし,足趾把持力に関連するものとして以下を発表した。
足趾・足底機能は,その重要性が指摘され,類似した筋肉により発揮されると推測される足趾把持力と足趾圧迫力に関する多くの報告が行われている。しかし,両者の関係について十分な検討が行われていないのに加えて,どちらがより身体機能を反映するか検討されていない。測定機器に焦点をあてると,足趾把持力および足趾圧迫力ともに自作しているものが多く,足関節固定ベルトの有無については統一されていない。そこで本研究では,足関節固定ベルトの有無における足趾把持力と足趾圧迫力を比較し,さらに身体機能との関連性を検討した。健常成人女性18名を対象とした。測定項目は,固定ベルトの有無の足趾把持力と足趾圧迫力と身体機能評価としての最大・快適歩行条件下の速度,歩幅,立脚相時間,両脚支持時間,Cross testにおける前後体重移動比・左右体重移動比,Functional Reach testとした。二元配置分散分析の結果,測定要因とベルト要因で主効果が認められた。また,身体機能との関連は,足趾把持力では足関節固定ベルトの有無に関わらず同じ傾向を示したものの,足趾圧迫力では傾向が異なった。これらの知見から,足趾把持力の方が足趾圧迫力より高値を示し,足趾把持力と足趾圧迫力ともに足関節固定ベルト有りは,ベルト無しに比べ,有意に高値を示すことが示された。また,身体機能との関係からは,歩行能力,バランス機能との関連性を示すには足趾把持力の方が適していることが考えられた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

平成29年度においては,第3研究の初年度として9月4日~9日にS県S市において高齢者体力測定会を実施,278名の参加が得られた。参加者からは,基礎的情報(過去1年間の転倒歴の調査,運動習慣の有無とその頻度,具体的な実施時間や行っている余暇活動などの基礎的な情報の収集),認知機能評価(MMSE),心身機能評価(足趾把持力,大腿四頭筋筋力,片脚立位,TUG,5m歩行),活動と参加評価(老研式活動能力指標)などのベースライン調査をおこなった。データ入力も済んでおり,次年度以降の追跡調査に備えている状況である。

今後の研究の推進方策

平成30年度は,研究3の追跡調査を実施予定である。S県S市において高齢者体力測定会が9月3日~7日までの日程で行うことが決まっており、研究分担者とともにその準備を進めている。また,研究1および2の足趾把持力向上のための介入研の予備実験を本年度中に行う予定であり,同時に対象者の選定を行なっていく。

次年度使用額が生じた理由

国内旅費によるものが大きい。研究打ち合わせを直接,出向いて行うのではなく、メール,電話にて頻繁に行うことで済んだことによる。その分、研究分担者の村田氏の負担がおおきかったことが予想される。また,フールドワーク参加費に関しても2回に分けて行う予定であったが、1回で済んだためである。
次年度は,研究打ち合わせを研究分担者の村田氏の負担に頼ることなく遂行する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2018 2017

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 足指把持筋および足趾圧迫力と身体機能との関係について-足関節固定ベルト使用の有無による検討-2018

    • 著者名/発表者名
      相馬正之,村田伸,太田尾浩,甲斐義浩,中江秀幸,佐藤洋介,村田潤
    • 雑誌名

      ヘルスプロモーション理学療法研究

      巻: 8(1) ページ: 13-18

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 足関節固定ベルトの有無による足趾把持力および足趾圧迫力と身体機能との関係について2017

    • 著者名/発表者名
      相馬正之、村田伸、甲斐義浩、中江秀幸、佐藤洋介、太田尾浩、村田潤
    • 学会等名
      第52回日本理学療法学術大会

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公開日: 2018-12-17  

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