「在宅シフトに関する医療・介護の質評価指標」は、構造 structure、過程 process、結果 outcomeで構成することとした。構造は、施設の基礎情報や看護職員情報等で構成した。過程は、研究者らが作成した看護職の在宅シフトに関する尺度とした。結果は、在院日数や患者満足度等で構成した。 医療・介護の質評価指標原案を、それぞれの専門的及び実践的立場からスーパーバイズしてもらい内容の調整・修正・過不足等を検討してもらった。その結果をふまえ、医療の質評価指標原案「構造:17項目」「アウトカム:11項目」、介護の質評価指標原案「構造:15項目」「アウトカム:13項目」とした。 スーパーバイズ後に再構成した医療の質評価指標原案と介護の質評価指標原案の「構造」「アウトカム」について、それぞれ内容妥当性指数(CVI)調査を実施した。項目ごとに「在宅シフトに関する医療・介護の質評価指標」に関連があるかどうかをたずねた。回答は4段階のスケールとし、1~4点に得点化した。CVIが0.8を下回る項目は、医療の質評価指標案1項目と介護の質評価指標案1項目であったが0.75と若干の低下であることも考慮し、質問項目に含めることとした。 以上の結果、スーパーバイズ後から項目変更はなく、看護職の在宅シフト支援を「プロセス」とした「在宅シフトに関する医療・介護の質評価指標」が完成した。 全国調査の対象者は、「医療の質評価指標」看護部長23名、看護師770名、患者・家族224名、「介護の質評価指標」看護部長23名、看護師320名、患者・家族387名であった。回収率は、「医療の質評価指標」看護部長69.6%(16名)、看護師42.3%(326名)、患者・家族10.3%(23名)、「介護の質評価指標」看護管理者34.5%(10名)、看護師37.5%(120名)、利用者・家族13.2%(51名)であった。
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