| 研究課題/領域番号 |
17K12436
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| 研究機関 | 梅花女子大学 |
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研究代表者 |
藤本 かおり 梅花女子大学, 看護保健学部, 講師 (60757441)
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| 研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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| キーワード | 骨突出 / 褥瘡予防 / 寝衣 / 高齢者 |
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| 研究実績の概要 |
本研究は、病的骨突出のある寝たきり高齢者の背上げ（以後、頭側挙上）時の褥瘡予防ケア開発のために、寝衣が骨突出部位に及ぼす影響を明らかにすることを目的としている。自作の体圧センサー付きの骨突出模型を用いて、浴衣式、伸縮性パンツ、低伸縮パンツの寝衣による体圧とずれの違いを検討する。
実験では、45度頭側挙上したベッドに高機能エアーマットを敷き、エアーマット上に置いた体圧センサーと模型の体圧を、模型の接地直後、1時間後、2時間後に計測した。寝衣ごとに各3回計測し、同時にビデオによる模型位置の変化を撮影した。
2020年は、計測したデータの整理を開始した。データは模型に装着したセンサーとエアーマット上に置いたセンサーの2つがあり、時系列に数値化されたデータがCSVファイル形式で記録される、視覚的に圧分布を確認するためにこのデータをセンサーセルの配置に再配分する操作を実施した。模型がエアーマットに接地してから2時間までの平均値をセンサーセルに配置することで、荷重がかかっていない外側のセルの削除範囲の検討を行う。また、模型のセンサーの圧力分布範囲はマット上のセンサーに比べ明らかに少ないことが明らかとなった。ビデオによる模型位置の変化は微少であり、体圧センサーによる仙骨圧の位置移動も無いことから、ずれの検証にはベッドの頭側挙上を行う動作時の検証も必要となることが課題となった。
2021年度はこの結果からデータ整理を進めて分析を行い、必要があれば追加の実験を実施し研究成果をまとめる。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2020年度に所属が移動となり、研究活動に取り掛かるまでに時間を要したこと、さらに、COVID-19により授業、実習などを、臨地と学内とオンラインで実施するための準備と実践時間に多くの時間を要したため、研究にかかる時間を捻出することが困難であった。
本研究の現在までの進捗状況は以下のとおりである。
2017～2018年度には立体的な骨突出模型を作成した。2019年度は、骨突出の立体模型に低圧面状センサー（体圧測定器）を接合した。低圧面状センサーは骨突出周囲の低圧部分の圧も計測するために本研究用にカスタマイズしたセンサーである。この低圧面状センサーを接合した骨突出の立体模型（センサー付き模型）に3種類の寝衣（浴衣式、伸縮性パンツ、低伸縮パンツ）を順に装着して接地直後・1時間後・2時間後の模型側圧とマット側圧を計測する実験を実施した。2020年度はCSV形式で得られたデータを視覚的なデータに整理した。また、分析方法の文献検討などを実施したが、充分な研究活動の時間を捻出できなかったため、補助事業期間延長承認申請を行った。
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| 今後の研究の推進方策 |
2021年度は、以下の手順で2019年の実験データの整理・分析を進めていく予定である。
①体圧分布範囲の決定、②分析項目（中心圧、平均圧、荷重セル数、中心圧移動）の確認、③設置時間による変化と寝衣間の分析、④ビデオ画動変化の数値化
上記以外に、頭側挙上の動作時の中心圧の移動について追加実験を行う予定である。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
予定していた学会が感染症の流行のためWEB開催となり、旅費の支出がなかった。また、2020年度の研究活動時間が十分に取れず、研修、論文作成などにかかる費用の支出がなかった。次年度にデータ分析を行い、発表・投稿のための支出とする。
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