研究課題/領域番号 |
17K12437
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研究機関 | 武庫川女子大学 |
研究代表者 |
杉浦 圭子 武庫川女子大学, 看護学部, 助教 (10563877)
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研究分担者 |
横島 啓子 国際医療福祉大学, 小田原保健医療学部, 教授 (50369469)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 社会的孤立の現状 |
研究実績の概要 |
本研究の目的である高齢者の社会的孤立の介入アプローチの構築のため、2018年度に都市公営住宅に居住する独居高齢者に対して自記式質問紙調査を行った。本年度ではその結果を集計し、報告書としてまとめ、都市公営住宅の自治会を介して、問題点の説明を行った。その結果、管轄の地域包括支援センターとの協力体制を得ることが出来た。社会的孤立のかんする状況としては、年齢が高くなるほど外出頻度の経年的な低下が認められた。また、集合住宅であっても近隣住民との交流は少なく、家族・親族などすぐに依頼可能なインフォーマルサポートも充分に得られない状況であることが明らかになった。さらには、質問紙の分析結果から独居高齢者のICT(Internet Communication Technology) 機器の保持率は高齢者の心理的要因よりも身体的要因に関連が深いことが明らかとなり、2019年1月に行われた The 22th EAFONS(East Asian Forum of Nursing Scholars)にて、示説発表を行った。 本研究では先の質問紙を利用したPopulation Approachとともに、ICT機器を利用した活動量の変化を個人レベルで把握する計画をしている。10名程度の独居高齢者に調査を予定しているが、本年度は2例の活動量を把握することができた。2例においてはICT機器の利用により、大きな活動内容の変化はみられなかったが、ICT機器(タブレット)を利用することで、活動範囲や興味、生きがいに関する変化が見られたという言動があった。結果の一般化の有用性のため、今年度も引き続き、データ収集を行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
計画では昨年度にPersonal Approachのデータ収集を終了する予定としていたが、現在2例しか、収集できておらず、計画がやや遅れている。原因としては、使用するタブレットの購入に関して、納期が大幅に遅れたことが関係している。納期が遅れたことにより、介入開始時期が活動量が減少する冬季になり、データ収集が困難となった。
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今後の研究の推進方策 |
今年度になり、活動量も増加してくると考えられるため、迅速にデータ収集、解析を進めていきたいと考える。
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次年度使用額が生じた理由 |
ICTを利用した活動量の測定を被験者に依頼し、データ収集を行い、謝礼が発生する予定であったが、データ収集が遅れているために差額が生じた。また、それに伴いデータ解析が行われていないため、そのための経費が計上されなかったため。
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