研究課題/領域番号 |
17K12446
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研究機関 | 香川県立保健医療大学 |
研究代表者 |
則包 和也 香川県立保健医療大学, 保健医療学部, 教授 (00342345)
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研究分担者 |
多喜代 健吾 弘前大学, 保健学研究科, 助教 (00782799)
川添 郁夫 青森中央学院大学, 看護学部, 准教授 (80624741) [辞退]
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 統合失調症患者 / 地域生活 / 訪問看護 / メタ認知 / 疾患教育 |
研究実績の概要 |
本研究では、統合失調症を持つ人(以下、対象者)への介入ツールであるメタ認知トレーニング個人用(以下、MCT+)を、精神科訪問看護に導入する効果について検討する。そのため、精神科訪問看護を利用している対象者に、なじみのある訪問看護師がMCT+を用いて介入した効果を「出来事への認知バイアス」、「不快な出来事の考え方」、「社会生活における不安感と回避傾向」を測定する3つの質問紙を用いて検討する研究1を実施中である。また、患者と訪問看護師からのMCT+を用いた介入に対する意見・感想を集約し、精神科訪問看護に適したMCT+の導入方法を検討するという研究2も実施中である。 当該年度までに、3名の対象者にMCT+を用いた介入を行い、質問紙のデータ分析と、インタビューの内容を分析中である(研究1)。また、MCT+を直接実施した訪問看護師3名に対してインタビューを実施した内容についても現在分析中である(研究2)。 当該年度は、本研究のMCT+の介入によるデータやエピソードを基にして、書籍(分担執筆)の出版に貢献した。また、本研究以前から継続していたMCT(グループで実施するメタ認知トレーニング:MCT)の介入研究のデータを論文としてまとめた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究の遅れの理由は、2020年からの新型コロナ感染症によって、MCT+を用いた介入研究が困難となったためである。対象者が研究に同意しても、訪問看護ステーション側の許可が下りないケースもあった。
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今後の研究の推進方策 |
本研究は今年度(令和5年)が最終年度であり、新規の対象者の獲得は困難と考えられるため、これまでに得られた6名のデータ(対象者3名、訪問看護師3名)を分析する予定である。そのため、分析ツールの購入、インタビューの文字起こし費用、報告と情報収集のための学会参加費用(交通費、宿泊費)に充当予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
次年度使用額が生じた理由は、新型コロナ感染対策を優先するため、施設の協力が得られず、対象者への介入ができなかったためである。使用計画としては、インタビュー逐語録の業者依頼費、研究成果の報告と情報収集のための学会参加費用(交通費、宿泊費)、論文作成費用(文献・書籍収集等)を予定する。
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