研究課題/領域番号 |
17K12451
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
三浦 昌子 名古屋大学, 医学部附属病院, 教授 (20759641)
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研究分担者 |
阿部 恵子 愛知医科大学, 看護学部, 教授 (00444274)
藤原 奈佳子 人間環境大学, 看護学部, 教授 (30178032)
間瀬 健二 名古屋大学, 情報学研究科, 教授 (30345855)
榎堀 優 名古屋大学, 情報学研究科, 助教 (60583309)
寺田 八重子 名古屋大学, 医学部附属病院, 助教 (70768382)
飯島 佐知子 順天堂大学, 医療看護学部, 教授 (80389890)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 転倒 / 高齢者 / 高齢者夫婦 / 転倒恐怖 / 内的要因 / 外的要因 / 咬合力 / 歩行能 |
研究実績の概要 |
今年度は、文献検討を行った。高齢者の転倒の発生率、転倒の内的・外的因子との因果関係を調べた。平成28年度国民生活基礎調査で骨折・転倒は第3位であり、高齢なるほど寝たきりになる危険率が高い。また、転倒の危険予測評価や教育プログラムによる、転倒の減少の実態を調べた。介護予防には、一次、二次、三次予防の3段階があり、一次、二次予防の生活機能の低下がない場合と生活機能の低下が疑われる場合での転倒予防の教育プログラムや転倒の危険を予測する評価票が開発されている。三次予防は、要支援1・2、要介護1における転倒に関する報告はほとんどない。高齢者自身が転倒の危険予測ツールを使い、自から継続的に転倒予防プログラムを実施した報告や転倒の実態報告はない。現在、在宅で暮らしている要支援者の転倒は、内的・外的要因がある。外的要因では、住環境の転倒リスクの評価ツールには、CDCのcheck for safty ahome fall prevention checklist for older adults、中国のHFHAがある。住環境は国によって異なるため、日本の住環境にあったものを使用する必要がる。 2004年の児玉の「転倒予防のための住まいのチェックリスト」の試作版が作成されているが調査票の信頼性、妥当性は評価されていない。患者のリスクだけでなく、屋内外の住環境の評価のためのアセスメントツールの開発が必要であり、この研究報告も参考に調査を進める。 高齢者は、転倒を経験すると転倒の恐怖がうまれ、日常性生活を動作能力が低下する。さらに、配偶者の影響も大きい。とりわけ、高齢期における配偶者との死別は健康関連変数に負の影響を与えるという結果を示している。 そこで、高齢者の転倒予防のための教育プログラムの開発を行うために、教育コンテンツとして、患者役を演じる模擬患者と共に生活者の視点を組み込みながらシナリオ作成をおこなう準備をしている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
今年度は、在宅で暮らしている方への訪問について、情報収集をしたり、訪問看護ステーションの方からの情報をとる作業と多職種の在宅での仕事の内容を情報を収集などで時間を要した。また、海外への視察を予定していたが、相手の都合と調整がつかず、次年度の10月頃に訪問予定。また、歯科医師に咬合力と転倒との関係につてと調査のやり方など指導を受け、歯科医師の協力を得ることへの働きかけを行なっていたため遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
訪問看護ステーションからの情報は時間をかけて関係性を作り上げ、研究の理解は得られているので、急ピッチで研究を進める予定です。インタビューから、転倒と危険予知項目精選を行うと同時に、歩行能の調査も進めていく。また歯科医と高齢者の咬合力の調査の準備にもはいる。
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次年度使用額が生じた理由 |
調査に入る前に、実際の在宅で調査するための情報収集と関係性を築くことに時間を要した。インタビュー調査、転倒予知項目の精選ための全国調査、高齢者対象に転倒予知項目の活用の調査する。さらに、歩行能についての調査をするための器具、パソコンなど購入し調査を行い、高齢者健常者のサンプル、要支援の方の歩行能を調べる。また、咬合力をし食べるためのフィルム、保管容器など購入し、転倒と咬合力との関係を調べる。海外視察のための旅費は使用する予定である。
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