研究課題/領域番号 |
17K12466
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研究機関 | 静岡県立大学 |
研究代表者 |
今福 恵子 静岡県立大学, 看護学部, 講師 (80342088)
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研究分担者 |
鈴木 俊文 静岡県立大学短期大学部, 短期大学部, 准教授 (60566066)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 重度難病患者 / 災害対応訓練プログラム / 仮想空間 |
研究実績の概要 |
本研究は、重度難病患者に対する、災害対策に有用な「重度難病患者における災害時対応訓練プログラムの開発」を目的に、3次元(3D)ソフトを活用した家 庭内DIGと仮想現実(VR)空間体験と簡略化した訓練シート開発、訓練実施を含め、4年計画で取り組むものである。 当該年度は、北海道胆振地震時の訪問看護ステーションの対応について、北海道訪問看護ステーション連絡協議会2名にインタビュー調査を行った。その結果、停電によるライフライン断絶から、様々な困難や課題が明確になった。特に通信機能が落ちていたため、スタッフ、利用者の安否確認が困難であるため、訪問の必要性があるかの早急な状況把握が出来なかった。各事業所への連絡も、携帯の連絡先が不明な所は連絡が取れなかった。またパソコンが使えず、日常業務にも支障が生じた。データ管理している情報確認が出来なかった。また在宅酸素7リットル使用中のの方がいたが、病院は受け入れ困難、酸素供給会社にも連絡つかず支障をきたした。さらに連絡がつかない利用者様へは直接訪問した。独居で水、食料が確保できない人が困ったなど、①ガソリンが普及するまで、近くは徒歩にしたり、近いところをまとめて訪問したりしていた。停電に対しては、充電の手段を複数なければ大変であったり、市内で一番早く当社は復旧したので、利用者宅へ水を運んだり支援をしたと、地域により被害が異なっていた。甚大な被害のステーションへ、軽い被害だった他のステーションが応援に行くなど、災害時協力体制等検討が必要である。ステーションもあった。一部出勤できず(遠方、子供をみる人がいない)スタッフ不足への対応など課題が明確になった。また日頃からの災害の準備の必要性を再認識した。 災害対応訓練プログラム作成において、人工呼吸器装着療養者や在宅酸素療法で酸素供給会社と連絡がとれないことを想定した訓練プログラムの必要があると考える。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究の目的は、重度難病患者に対する、災害対策に有用な「重度難病患者における災害時対応訓練プログラムの開発」のため、3次元(3D)ソフトを活用した家庭内DIGと仮想現実(VR)空間体験と簡略化した訓練シート開発、訓練実施である。 2年目となる30年度は、VRの安全な取り扱いや、3DソフトやVR空間体験ができる企業についての検討を行っており、大方めどがついたが、31年度で3Dソフトから難病患者宅の再現をVRで行うが、購入まで至っていない。
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今後の研究の推進方策 |
これまでの結果から見出された今後の研究の推進方策は次の3点である。 ①3Dソフト業者との話し合い、研究目的に沿った機械の確認。高額なソフトのため、慎重に選び、本研究の目的、方法に即した機器の選定を行うことを目標にする。 ②3Dプログラム購入、プログラム入力。購入後、研究協力の重度難病患者宅の画像をもとに、3Dソフトへ入力・変換等行う。 これには業者の支援、細かい作業のため作業補助者が必要と考える。 ③災害対応訓練プログラム案の作成。災害の種類、日時、対象地域、災害の規模、被害想定等の設定を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
当該年度に3Dソフトの業者選定が終了できず、購入できなかったため、当該年度の予算を使い切ることができなかった。そのため、次年度に購入するため繰り越しした。
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