研究課題/領域番号 |
17K12467
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研究機関 | 静岡県立大学 |
研究代表者 |
冨安 眞理 静岡県立大学, 看護学部, 教授 (50367588)
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研究分担者 |
森野 智子 静岡県立大学短期大学部, 短期大学部, 講師 (20582703)
西川 浩昭 聖隷クリストファー大学, 看護学部, 教授 (30208160)
今福 恵子 静岡県立大学, 看護学部, 講師 (80342088) [辞退]
安田 真美 国際医療福祉大学, 成田看護学部, 教授 (50336715) [辞退]
膽畑 敦子 静岡県立大学, 看護学部, 助教 (80883082)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | パーキンソン病高齢者 / 家族介護者 / 療養生活支援 / 統合的ケア |
研究実績の概要 |
H30年度実績:進行期にあるPD高齢者に起こりうる運動・非運動症状に対応する家族の療養生活支援ニーズを記述することを目的とする2グループへのFGIを実施した。本研究は静岡県立大学倫理審査委員会(承認番号:29-54)の承認を得て実施した。参加者である家族介護者10名は、平均年齢70.8歳、平均介護期間8.3年であり、全員がPD高齢者の配偶者であった。PD高齢者のうち9名は、ホ―エン・ヤールの重症度分類Ⅲ以上であり、介護保険サービスを利用していた。R元年度に調査結果の分析を行い、家族介護者の療養生活支援ニーズは[進行期PDの症状理解への支援][予測される緊急時への対処][療養者の自分らしさを回復する支援][介護者の健やか感を回復する支援][将来の在宅ケア選択への支援][進行期の治療継続への支援][疼痛緩和への支援][治療・ケアを最適化する包括的支援]の8カテゴリーが抽出された。さらに、カテゴリーは【セルフケア支援】【専門職者連携】のテーマに分類され、本結果は国内外の文献レビューと同様であった。 R元年度実績:訪問看護・介護による統合的ケア提供内容に関する質問紙調査を予定していた。しかしながら、新型コロナウイルス感染症拡大の状況下、予備調査の対象者である訪問看護師20名、本調査の対象者である看護小規模多機能型居宅介護に従事する看護師500名への研究依頼が困難となり、研究実施を中断した。 R2年度実績:実行可能性を高めるため、研究デザインについてH30年度の研究結果を反映させた実態調査研究に変更した。研究目的は認知症高齢者グループホームにおけるレビー小体型認知症高齢者への訪問看護・介護による統合的ケアの実態を明らかにすることとした。本研究は、静岡県立大学倫理審査委員会(承認番号:2-48)の承認をR3年3月に得た。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
コロナ感染症拡大に伴い、実行可能性のある研究計画に変更したため、倫理審査委員会への申請・承認に時間を要した。
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今後の研究の推進方策 |
研究を遂行する上での課題である研究の実行可能性を高めるため、次の通り研究計画を変更した。 1.目的:認知症高齢者グループホームにおけるレビー小体型認知症高齢者への訪問看護・介護による統合的ケアの実態を明らかにする。2.意義:自宅に準ずる療養の場であるグループホームにおける訪問看護・介護による統合的ケアの実態を正確に把握することは, 市町単位の地域包括ケアシステムの整備や訪問看護実践に役立つ基礎資料になりうると考える。3.用語の操作的定義:統合的ケア:臨床的統合(Clinical integration)のレベルであり, 臨地場面での看護・介護専門職間の連携を伴うケア提供とする。4.研究デザイン:実態調査研究であり、静岡県内の認知症高齢者グループホームにおける訪問看護・介護による統合的ケアの実態を正確に把握することが可能なため, 実態調査研究を選択した。5.調査方法:1次及び2次調査から構成される郵送による自記式質問紙法である。6.データ収集期間:静岡県立大学研究倫理審査委員会からの承認後~2022年3月31日。7.研究対象者:1)1次調査 静岡県内訪問看護ステーション243事業所の管理者243とする。2)2次調査:2次調査に応じた訪問看護ステーションに所属する訪問看護師とする。
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次年度使用額が生じた理由 |
R3年度実態調査実施において、1次調査(対象:静岡県内訪問看護ステーション243事業所)及び2次調査(対象:2次調査に応じた訪問看護ステーションに所属する訪問看護師)実施及びデータ分析に要する費用が発生する。
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