研究課題/領域番号 |
17K12486
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研究機関 | 聖路加国際大学 |
研究代表者 |
角田 秋 聖路加国際大学, 大学院看護学研究科, 准教授 (50512464)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 精神科訪問看護 / 精神科地域支援 / 訪問看護 |
研究実績の概要 |
精神科訪問看護普及に向けた教材開発をするために、初年度は文献検討と研究計画作成をおこなった。精神科訪問看護を経験したことがない訪問看護師を対象にした教材を作成するため、該当論文を検討した。その結果、精神科臨床経験や精神科訪問看護経験がない看護師は、精神科訪問看護の実施に様々な不安が伴うことが報告されていた。たとえば、利用者の考えや行動がわからないことによるケアへの困難や不安、頻回・長時間の訪問や電話対応、1人で訪問する不安・危険、緊急時対応ができないこと、本人だけでなく家族も援助の対象となること、精神科の専門知識の不足、といった困難が報告されていた。しかしながら、具体的にどのような状況を不安に思っているのか、それが解消するには、どのような知識や準備があればよいのか、実際に精神科臨床経験がない訪問看護師にインタビューをすることが必要と考えた。そこで、精神科臨床経験がないが、精神科訪問看護をこれから開始する看護師(「精神科訪問看護基本療養費」算定要件研修を受講する者)と、精神科臨床経験がないが多少の精神科訪問看護経験がある者(精神科臨床経験はないが、「訪問看護基本療養費」で精神疾患合併の訪問をおこなっている看護師)を対象に、教材作成に向けたインタビュー調査を行うこととした。具体的には、精神疾患や、精神科訪問看護に対し、どのような気持ちをもっているか、何らかの不安があるかを尋ね、それを解消する教材や資料として、どのようなものがほしいか、を聞くニーズ調査である。対象は約10名程度を予定しており、倫理審査終了後、30年5月頃より実施予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
産休・育休を8月まで取得したため。
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今後の研究の推進方策 |
「精神科訪問看護基本療養費」算定要件研修受講後の訪問看護師、または「訪問看護基本療養費」で精神科疾患合併の利用者を訪問している看護師に対して、精神疾患や、精神科訪問看護に関する気持ち、不安はあるか、必要としている教材はあるかを探索的に明らかにするインタビュー調査を実施する。倫理審査終了後、5月頃より調査を開始予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
育休取得のため研究開始が約半年間遅れ、インタビュー調査を次年度に繰り越すことになり、旅費、必要な消耗品、旅費、謝礼等の費用が発生しなかったため。30年度実施の調査で使用を予定している。
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