研究課題/領域番号 |
17K12488
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研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
黒木 司 帝京大学, 福岡医療技術学部, 准教授 (50536894)
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研究分担者 |
坂田 資尚 佐賀大学, 医学部, 助教 (50404158)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 炎症性腸疾患 |
研究実績の概要 |
【平成29年度の計画】 ①収集している炎症性腸疾患患者の基礎的データをもとに、介入に必要な要因を分析する。②①の要因を考慮に入れながら、既存のストレスマネジメント介入の選定を行う。③参加承諾が得られている、医師、看護師、臨床心理士と具体的な内容について検討する。④パイロットスタディを行い、介入の妥当性について検証する。 【実施した内容】 収集している炎症性腸疾患患者の基礎的データをもとに、介入に必要な要因を分析した。その結果、次の2点が明らかになった。①炎症性腸疾患患者は、健常群と比較して自己効力感が低く、自分を表現しにくい性格傾向にある。②HPA-axisの点から、ストレス対処に問題が認められる。この2点を踏まえて、精神科医、内科医、看護師とともに話し合い、効果的な介入について考察した。その結果、次の2点を候補とした。①精神分析療法を行う。②マインドフルネスを行う。①については、大きな介入効果が期待できるが、実施回数・期間ともに長期になるため、対象者の負担を考慮して不採用とした。②については①と比べて大きな効果は期待できないが、対象者に負担が少なく、対象者も参加しやすい内容であるため、この介入方法を採用した。加えて、マインドフルネスの具体的な回数とその内容についても設定した。現在は、実施場所、期間、実際の流れを検討している。パイロットスタディは実施に至っていない。しかし、臨床で実際に使用されている介入方法を採用したため、その妥当性に関しては証明済みである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
介入の内容はマインドフルネスとし、実施回数と具体的な動きについて設定した。介入に必要な協力者と環境も整えており、具体的な流れも検討している。
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今後の研究の推進方策 |
今後は研究対象者の選定と、マインドフルネスを使用した介入を行う。対象者の選定は、担当医師のアドバイスのもとに行い、倫理的問題が考慮した対応を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
対象者と介入方法の選定のために、会議を複数回行った。会議は近辺で行い、電話等でもやり取りを行ったため、旅費は使用していない。平成30年度以降は、データの分析や介入の実際を行うため、物品費や人件費が必要になる。
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