研究課題/領域番号 |
17K12543
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研究機関 | 国際医療福祉大学 |
研究代表者 |
保母 恵 国際医療福祉大学, 小田原保健医療学部, 講師 (20757603)
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研究分担者 |
谷山 牧 国際医療福祉大学, 小田原保健医療学部, 教授 (40413166)
山下 留理子 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 特任教授 (90380047)
鳥本 靖子 浜松医科大学, 医学部, 准教授 (90566241)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 地域包括支援センター / 相談支援業務 / 保健師 / 教育プログラム |
研究実績の概要 |
本研究では、地域包括支援センター(以下、支援センター)保健師職の相談支援業務の実態と支援センターの社会福祉士や主任介護支援専門員(以下他職種)と良好なチームアプローチによる相談支援のために必要となるスキルを明らかにし、支援センター保健師職の相談援助スキル向上のための教育プログラムを開発することを目的としている。 今年度は、昨年度に引き続き、A県内の支援センターで3 年以上働く保健師を対象に、支援センターにおける相談支援活動と課題についてインタビュー調査を実施し、支援センターでの経験年数が3年から15年の保健師10名を対象として分析中である.協力者の所属する支援センターは,すべて委託型支援センターであった。 保健師等が,個別相談支援において習得したいスキルとして,介護保険制度や生活保護制度,権利擁護などの【福祉の基本的な制度の知識】,相手が望んでいることを引き出す技術,話やすい環境づくり,接遇などの【面接技術】,生活機能を診る,家族関係を捉える,地域のサポート体制を捉える,経済的状況を捉える,必要な社会資源を捉える,地域から個を診るなど【アセスメント力】,救急時の判断,適切な医療につなぐなど【臨床判断力】が検討されており、引き続き分析をすすめている.また,全国の支援センター保健師職を対象とした実態調査に向けた質問紙の作成と調査の準備をしている.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
当初の予定では、神奈川県内の支援センターで3年以上働く保健師を対象として、30名程度インタビュー調査を実施し、相談支援業務における保健師職が用いているスキルと課題を抽出し、相談支援業務のスキルに関する全国調査を実施し、教育プログラムを検討する予定であった。しかしながら、新型コロナウイルスの感染拡大により、地域包括支援センターでの業務が多忙となるとともに、対面での接触を避ける対策がとられ、インタビュー調査の協力者を確保することが困難な状況が続き、当初予定していた質問紙調査の実施までにいたることができなかた。
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナウイルスの感染拡大状況に配慮しつつ、調査対象者に協力を願いインタビューの分析結果の信頼性および妥当性を検証する.その後、支援センターにおける相談支援業務のスキルに関する質問紙を作成して全国の支援センター保健師を対象に調査を実施する。その結果から、スキル向上のための研修項目を選定し、動画を用いた教育媒体と配信用のホームページを作成していく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初、30件のインタビュー調査の対象者が新型コロナウイルスの蔓延により対象者の確保ができず、予定していた全国の支援センターで働く保健師職を対象とした1000件程度の質問紙調査および、その後予定していた動画作成や配信用ホームページの作成をすすめることができなかった。今年度は、現在までに収集できているインタビュー調査の分析結果から質問紙を作成し、全国調査を実施し、年内に動画作成およびホームページを立ち上げる予定である。
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