研究課題/領域番号 |
17K12549
|
研究機関 | 東邦大学 |
研究代表者 |
渡辺 昌子 東邦大学, 看護学部, 助教 (90405613)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
|
キーワード | 大学生 / 食生活 / スマートフォンアプリ / ソーシャルメディア / 健康教育 |
研究実績の概要 |
令和2年度は、COVID-19の流行により、当初計画していたスウェーデンにおける現地調査(インタビュー調査、質問紙調査)を遂行することができなかった。そのため、大幅に研究計画を変更するとともに、国内において実施可能な調査を行いながら、スウェーデンでの調査をどのように進めていくか現地との調整を行った。 国内における研究として、先駆的な試みとして地域で実施されたスマートフォン活用型の食生活・運動改善のための保健事業(令和2年度大田区地域力推進事業・一般社団法人日本社会連帯機構主催)において、研究代表者がこれまで大学生に実施した研究成果から事業計画・評価について知見を提供した。同時に、広く一般市民を対象とした同事業の参加者を対象として質問紙調査を行い、食生活への関心、食生活における意思決定要因等について、保健事業参加前後の変化の有無を調査した。 また、大学生の一歩手前の段階である高校生の食育の実際と心身の健康状態との関連について明らかにすることを目的に、高等学校の養護教諭と食育担当教員(家庭科教諭)にインタビュー調査を実施した。さらに、大学生の食生活の実態と、彼らがこれまで受けてきた食育で得た知識を実際にどのように食生活に活用しているのかを明らかにすることを目的に、大学生数名を対象としたインタビュー調査を実施した。 現在、国内の調査結果を分析するとともに、スウェーデンにおいて実施するオンライン調査の計画を検討し、調査対象を獲得するためのフィールド確保を現地の研究者の協力を得て進めている。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
COVID-19の世界的な流行により、当初計画していたスウェーデンにおける現地調査(インタビュー調査およびスマートフォンアプリを活用した食事記録作成による介入研究)を遂行することができなかった。この現地調査が本研究課題の要となる部分であったが、現在の情勢においては当初の計画の通り研究を実施することは大変困難であり、研究計画の大幅な修正を行うことが必要である。オンライン調査として実施できる範囲の研究計画に修正し、延長年度内に研究成果をまとめることができるように調整を行っている。
|
今後の研究の推進方策 |
令和2年度に国内で実施した調査結果の分析を進め、高校生までの食育の実施状況を踏まえた大学生への健康教育方法について、またスマートフォンアプリを活用した住民参加型の地域保健事業の効果と課題について示唆を得る。 また、スウェーデンにおける現地調査は、令和3年度においても遂行が困難であると考えられるため、オンライン調査に切り替えて研究を実施する。オンライン調査項目の精選、調査対象を獲得するためのフィールド確保を現地の研究者の協力を得て進めている。フィールドの調整が整い次第、研究代表者の所属機関での研究倫理審査を経て、オンライン調査を実施し、分析を行う。
|
次年度使用額が生じた理由 |
COVID-19の世界的な流行により、スウェーデンにおける現地調査(インタビュー調査、スマートフォンアプリによる食事記録作成による介入調査)を遂行することができず、旅費、人件費、委託費等の支出に計画との差額が生じた。令和3年度には、研究計画を修正し、オンライン調査として実施していく予定であり、そのための物品費、人件費、委託費等を支出することを検討している。
|