研究課題/領域番号 |
17K12563
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研究機関 | 青森県立保健大学 |
研究代表者 |
倉内 静香 青森県立保健大学, 健康科学部, 講師 (60455730)
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研究分担者 |
中路 重之 弘前大学, 医学研究科, 特任教授 (10192220)
沢田 かほり 弘前大学, 医学研究科, 助教 (50624889)
徳田 糸代 弘前大学, 医学研究科, 助教 (90792391)
相馬 優樹 弘前大学, 医学研究科, 助教 (60792372) [辞退]
村下 公一 弘前大学, COI研究推進機構, 教授 (80794601)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 腸内細菌 / 動脈硬化関連因子 / 肥満 / 血圧 / 糖代謝 |
研究実績の概要 |
近年、宿主の健康と密接に関連している腸内細菌は、動脈硬化関連因子と関連があることが報告されている。また、腸内細菌は年齢や生活習慣の影響を受けることが明らかになっている。しかし、一般地域住民を対象にした疫学調査で、様々な影響因子を考慮した上で関連を明らかにした研究は少ない。そこで、本研究は、一般地域住民を対象に腸内細菌叢の解析を実施し、腸内細菌叢と動脈関連因子である肥満、血圧、糖代謝、脂質代謝、内臓脂肪との関連を明らかにすることを目的とした。 本研究は、2017~2019年度に岩木健康増進プロジェクト・プロジェクト健診に参加した20歳以上の住民1000名以上を対象に調査を実施した。調査項目は、生活習慣、血液検査、動脈硬化関連因子(体脂肪率、BMI、baPWV、ABI、血圧、内臓脂肪面積など)、腸内細菌叢などである。 本調査では、ヒトの腸内細菌の中で最優勢菌のひとつであるブラウティア(Blautia)菌が、本対象者でも保有率が高く、動脈硬化関連因子と関連がみられた。体重、BMI、腹囲、糖代謝(血清血糖、HbA1c)、内臓脂肪面積と有意な負相関がみられ、それぞれ低い人ほど腸内細菌のブラウティア(Blautia)菌の保有率が高いことが明らかになった。ブラウティア(Blautia)菌は体内で酪酸や酢酸を作り出すため肥満を解消するはたらきがあることが知られている。以上のことから、ブラウティア(Blautia)菌を活性化させる生活習慣をすることが動脈硬化予防につながる可能性が示唆された。
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