研究課題/領域番号 |
17K12565
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
高田 ゆり子 筑波大学, 医学医療系, 名誉教授 (90336660)
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研究分担者 |
坂田 由美子 筑波大学, 医学医療系, 名誉教授 (30347372)
神尾 陽子 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 精神保健研究所 児童・予防精神医学研究部, 客員研究員 (00252445)
吉田 一子 帝京科学大学, 医療科学部, 准教授 (70369130)
大宮 朋子 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (90589607)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 発達障がい / 健康支援スキル / 通常学級 / プログラム開発 / 養護教諭 |
研究実績の概要 |
2018年度は、養護教諭のための発達障がい児健康支援プログラム開発の一環として研修会を実施し、プログラムの検証を行った。プログラムの特徴は、①理論やモデルに基づいた支援スキルが含まれている養護教諭向けの健康支援プログラムであること、②養護教諭が保健室で活用できる健康支援スキルを獲得・向上させるための参画型プログラムであること、③児童の『生きる力』を育み、「学校適応能力」の育成を発達面・健康面から推進することである。 研修は、8月に2日間(1日目と2日目は2週間の間隔をおいて配置)開催した。受講者は公立小学校養護教諭20名であった。プログラムの内容は昨年度の調査結果を踏まえて、1日目は「発達障がいのある子どもの特性・支援(120分)」、「発達障がいのある子どもの臨床的理解・支援(120分)」、「発達障がいのある子どもの支援スキル(1)(75分)」、2日目は「発達障がいのある子どもの指導・支援体制(120分)」、「発達障がいのある子どもの支援スキル(2)(75分)」、「発達障がいのある子どもの支援課題(120分)」で構成した。 プログラムの評価は、受講者全員から適切で分かりやすく役立つという評価が得られた。また、プログラム構成が適切であると回答した者は1日目95%、2日目100%であった。自由記述では「養護教諭の役割に焦点を当てた研修で大変有意義」「具体的な支援ツールやスキルを学ぶことができた」「紹介された支援ツールや支援スキルを保健室で活用したい」等の肯定的記述が多かった。 本プログラムは養護教諭の発達障がいへの理解を深化させ、発達障がいのある児童への健康支援スキルの向上をめざすものである。研修受講者への調査結果より、本プログラムは発達障がいのある児童の健康支援を行う養護教諭のスキル向上に貢献できることが示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
プログラムの検証として公立小学校養護教諭を対象に研修会を開催し、質問紙調査により計画していた情報を収集することができた。
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今後の研究の推進方策 |
2019年度は以下のように研究を進める予定である。 1.健康支援スキルの実践評価とプログラムの評価を行うために、プログラムに参加した養護教諭対象にフォローアップ調査を行う。 2.健康支援スキル評価とプログラムの評価を踏まえて、養護教諭が小学校の普通学級に在籍する発達障がいのある児童に行う健康支援のプログラムを開発する。 3.健康支援スキルプログラムの成果を発表する。
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次年度使用額が生じた理由 |
研修会講師の謝金等が少額で済んだこと、データ入力の人件費が計画より少額で済んだことから次年度使用額が生じた。2019年度は最終年度であるので研究成果の発表に使用する計画である。
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