研究課題/領域番号 |
17K12567
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
西嶋 真理子 愛媛大学, 医学系研究科, 教授 (50403803)
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研究分担者 |
齋藤 希望 愛媛大学, 医学系研究科, 助教 (40749800)
柴 珠実 愛媛大学, 医学系研究科, 講師 (60382397)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 発達障害 / ペアレント・メンター / トリプルP / 家族支援 / 包括的ケアプログラム |
研究実績の概要 |
本研究は、ペアレント・メンターとしての傾聴や守秘義務についての学習会を修了し、ペアレント・メンターとして登録した発達障害児の親が、診断後間もない発達障害児の親に対して継続的にメンタリングを実施し、その支援内容と経過を分析することにより、メンタリング体制の構築と発達障害児とその家族への包括的なケアプログラムを開発するのが目的である。 児に発達障害があると親子の愛着を結ぶことが難しく、虐待も生じやすい。そのため、良好な親子関係をめざすトリプルPによるペアレントトレーニングを発達障害児の親に対して、地域の子育て拠点施設や保護者会の協力のもとで実施してきた。今回、嘱託医の配置や保育所等への訪問支援等、地域の中核としての役割を果たしている児童発達支援センターに対してペアレントトレーニングやペアレント・メンターの活動について説明し、連携を図った結果、児童発達支援センターに通っている児の親を対象に施設の協力の下でトリプルPを実施することやペアレント・メンターに関するニーズ調査を行う了解が得られた。 また、地域におけるペアレント・メンター活動を行うにあたっての支援体制づくりと関係機関との連携も目指しており、本年度においては、県全体の支援体制整備の一歩として、「ペアレント・メンターえひめ」を設立し、ペアレント・メンター活動の方向性を行政・保護者・専門職などと協議し、記録様式の整備、メンター養成のプログラム・メンタリングの実施計画を作成し、予算化も含めた支援体制の基盤づくりを行った。なお、本研究計画を所属大学の倫理審査委員会に申請し、承認が得られた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ペアレントトレーニングの実施やメンタリングの支援体制の整備は、計画以上に進み、30年度の計画立案や予算化、関係者や関係機関の理解が進んだが、メンタリング活動自体を当該年度に行うことができなかったため、おおむね順調とした。
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今後の研究の推進方策 |
今後は継続的なメンタリング活動、トリプルPによるペアレントトレーニング、ペアレント・メンター養成講座を関係機関との連携のもと実施するとともに、ペアレント・メンターに関するニーズ調査結果の分析を行う。 また、メンタリングによる支援内容と経過を分析し、必要に応じて関係者間で話し合い、メンタリング体制の構築と発達障害児とその家族への包括的なケアプログラムを開発する。
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次年度使用額が生じた理由 |
当該年度に予定していたペアレントメンタリング活動が次年度にずれ込んだため、翌年度分として請求した助成金と合わせて、ペアレントメンタリング活動を行い、そのデータ収集や分析として、翌年度に支出する予定である。
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