研究課題/領域番号 |
17K12578
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研究機関 | 神戸市看護大学 |
研究代表者 |
都筑 千景 神戸市看護大学, 看護学部, 教授 (00364034)
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研究分担者 |
桝本 妙子 同志社女子大学, 看護学部, 教授 (50290218)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 地域母子保健 / 月経 / QOL / 育児期 / 子育て支援 / 母親 / 不適切な養育行動 |
研究実績の概要 |
筆者らは平成25~28 年度(基盤C)の研究課題において、女性の多くに潜在する月経周期に関する心身の症状に着目し、育児期女性におけるQOL、養育行動との関連についての実態調査を行い、有意な関連があることを明らかにした。そこで本研究では、前課題を継続し、育児期女性における月経周期や月経随伴症状とQOL、養育行動への関連を経年的に定量的に明確にすることを目的とした。本研究は前向きコホート研究として、実態調査を行った一部の市において経年的に調査を継続しており、経年的データからPMDDなどの月経周期に関する症状が育児期ではどのように推移するのか、また子どもが成長するにつれて育児期女性のQOL や不適切な養育行動はどのように変化するのか、またQOL や不適切な養育行動を予測する因子の特定が可能かを検証したいと考えている。さらにそれらの結果から、実践現場で活用できる育児期女性に即した保健師等支援者のアセスメントを向上させる、また育児期女性に対する月経症状に関するヘルスリテラシーを向上させるための支援ツールを開発することで、母子保健領域における虐待発生予防に資することを目指すものとする。 今年度は、前年度に引き続き、縦断調査として3時点目である子どもが3歳となった育児期女性への調査の準備及び実施を行った。対象者はA市の1、2時点の調査回答があった143名であり、所属機関の倫理審査を経て調査票の発送を5月より開始した。調査予定期間は平成30年6月までの予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
縦断調査(前向きコホート研究)については、当初予定した時期に順調に行うことができている。また、その他の子育て支援サービスを受けている育児期女性を対象とした調査については、候補地の選定を行っている所である。
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今後の研究の推進方策 |
縦断調査においては、平成30年6月に3時点目の調査が終了するため、1時点~3時点における月経周期や月経随伴症状、QOL、不適切な養育口頭との関連や予測因子について分析を行っていく予定である。また、多様な子育て支援を受けている育児期女性集団を対象とした調査については、それぞれの集団におけるQOL評価および月経症状の実態等を把握し、既に行っている一般の育児期女性との比較検討を行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
縦断調査以外の研究については。今年度は調査候補地の検討にとどまり、実際の調査はこれからのため、そのためにかかる実質的な支出は無かったこと、またWHO/QOL尺度については調査終了後に支払うことになっていることが主な理由である。次年度は調査候補地の依頼交渉、調査票作成および実施にかかる支出が生じる予定である。
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