研究課題/領域番号 |
17K12602
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研究機関 | 四日市看護医療大学 |
研究代表者 |
古川 智恵 四日市看護医療大学, 看護学部, 講師 (20742513)
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研究分担者 |
森 京子 四日市看護医療大学, 看護学部, 助教 (90453084)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | ストーマケア / 看護師 / 教育 |
研究実績の概要 |
ラオス首都ビエンチャンにあるM病院を2回訪問し,病棟および外来看護師32名を対象に2日間かけて(1)ストーマケアの基礎知識(2)基本的なストーマケア(3)装具選択の考え方(4)管理困難なストーマに対するケア方法,および(5)継続看護について演習をまじえたセミナーを行った.演習は,病棟や外来の看護師が理解できるよう,できる限りラオス語に翻訳し,デモンストレーションをまじえて行うように工夫した.その後は,病棟を回診し,M病院でのストーマ造設患者の療養生活の現状を視察し,看護師の役割と看護の実際について現状把握を行った.また,入院中のストーマ管理困難事例について,ケアの問題点とどのようなケアが必要であるかをディスカッションし,ストーマリハビリテーションを理解してもらえるよう分りやすく説明することを心がけて行った. さらに,M病院でのストーマ患者の特徴とケアの課題を明らかにするため,ストーマケアカルテを整理し,ストーマ関連合併症の発症率の検討を行った.今後,ストーマ造設患者の特徴と問題点を明らかにする研究を行うため,看護研究計画書をラオスの看護師と検討しているところである. また,ラオスは医療に関する後発発展途上国であるため,ストーマ造設患者のストーマケアスキルや社会復帰に向けての支援としてのストーマ外来の役割について,国外の医療事情を見学してもらい学びを深めてもらえるように,World Council Enterostomal Therapy 2018に参加するため,演題発表の準備の支援を行った.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
1年目はラオスの医療の現状を把握し,現在のラオスでできるストーマケアについて検討し,看護師の指導を行っていくことが課題であり計画通りに進行していると考える.
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今後の研究の推進方策 |
2年目は,(1)World Council Enterostomal Therapy 2018 Kuala Lumpurに参加し,国外のストーマケアの現状やストーマケア専門看護師の知識や技術について学んでもらう予定である.(2)日本で開催される関西ストーマケア講習会(大阪・和歌山)に参加してもらい,看護師への指導の実際と指導プログラムについて学んでもらう予定である.また,病院見学では,手術室の見学を行い感染予防の必要性や,術後管理,ストーマケアの実際,ストーマ外来などを見学してもらい,ストーマケア専門看護師の役割について学んでもらう予定である.(3)M病院でのストーマ患者の特徴を明らかにし,必要なケアについて検討し学会発表を行うことを計画している.
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次年度使用額が生じた理由 |
次年度は,ラオスの看護師に(1)国際学会の参加(2)日本での研修,を計画している.また,看護研究を進めていくため研究者がラオスを訪問する機会が増えるため旅費が増えることと,看護研究を進めていくため人件費の使用を行う予定である.
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