研究課題
若手研究(B)
近年,日本を含む多くの先進諸国において,総人口に占める高齢者比率の増加とそれに伴う生活習慣病患者の増加が世界的な問題になっている.本研究では,これまで西欧諸国を中心に研究が進んできた心疾患のリスク予測手法を日本人に適用可能な形に修正・拡張し, 近年研究の進むゲノム・腸内細菌叢メタゲノム情報を統合した生活習慣病の新たなリスク予測手法を開発した.特に,血液などのバイタル値が持つ非線形な影響を考慮した予測精度の高い統計的時系列解析手法の開発を行った.
統計科学
世界的に大きな注目を浴びる生活習慣病の早期リスク予測手法の開発に対して,データ同化手法を適用することで重篤化のシミュレートを行い,状態推定とリスク予測を行う点に特色がある.また本研究は臨床応用へのインパクトが高いと思われる.アジア人に対する慢性疾患のリスク予測手法の開発は遅れており,指標の提案は高齢化先進国と呼ばれる日本のみならず,今後高齢化が加速するアジア圏内において1つの重要な指標として取り入れられる可能性がある.