• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2017 年度 実施状況報告書

ステークホルダーネットワークによる合意形成支援手法とツールの開発

研究課題

研究課題/領域番号 17K12664
研究機関日本大学

研究代表者

松野 裕  日本大学, 理工学部, 准教授 (70534220)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2019-03-31
キーワードアシュアランスケース / ウエブベースツール開発
研究実績の概要

本年度は以下の研究開発を行った。(1)研究室でこれまで開発してきたウエブベースツールに拡張を行い、インターネット上でアシュアランスケースを共同編集することができるようにし、(2)そのツールを用いた、企業の方を対象とした、20名程度のワークショップを3回開催した。ツールは3回のワークショップにおいて問題なく利用でき、また参加者からフィードバックを得てさらに改良した。ワークショップではアシュアランスケースを記述するためのステップ「D-Caseステップ」を用いた。D-Caseステップは本研究で定義した手法である。従来のアシュアランスケースの記述法と比較し、ステークホルダ分析をステップ化したこと、合意形成ステップを導入したことが新規性となっている。ワークショップ参加者の反応は概ねポジティブであり、今後継続してワークショップを行う予定である。研究実績としては、国際ワークショップ論文1,研究会発表1であった。現在は、研究成果の国際会議での発表に向けて、準備中である。D-Caseステップは、複数の企業の方と共同で研究中であり、「はじめてのD-Case」という冊子にまとめている段階である。冊子の配布などにより、研究内容の普及を目指す。いくつかの企業の方に興味を持っていただいているが、実用段階へ至るために、実システムへの適用を行う予定である。そのために、導入障壁を低くするため、よりD-Caseステップを簡略化し、ツールを使いやすくしていく。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

目標の一つであるツール開発が順調に進んでいること、ツールを用いたワークショップを3回開催できたことにより、概ね研究は順調に進展していると考える。アシュアランスケースを記述するためのステップであるD-Caseステップは、基本的なステップを定義した段階であり、今後、特にステークホルダ分析のステップを詳細化していく。

今後の研究の推進方策

ツールの開発を継続する。現在のツールは、D-Caseステップにおける合意形成ステップにおける支援機能が実装されておらず、その機能の設計、実装を行う。D-Caseステップにおいては、ステークホルダ分析の詳細化のために、従来研究であるi star、KAOS法などの調査を行い、適用を検討する。ワークショップを今年度も開催し、ツールの評価を企業の方と協力しながら行う。また、自動化機能についても検討を行う。ある状況において、適切なアシュアランスケースを提示する機能、記述されたアシュアランスケースを評価するための機能を設計、実装していきたい。得られた研究成果は国際会議、論文誌などで発表を行う。

次年度使用額が生じた理由

ツール開発の設計、および試作結果を国際ワークショップ、研究会で発表した。当初、本格的なツール開発を本年度も行う予定であったのが、来年度にずれこんでしまったため、次年度使用額が生じた。また、研究室の修士課程学生が初年度だったこともあり、研究開始が遅れたことも理由の一つである。ツールの設計自体はすでにできており、来年度速やかに開発を実施したい。ツールの開発は適切な開発企業に委託する。すでに議論を始めており、来年度が最終年度であることを加え、速やかに研究開発を行っていきたい。

備考

D-Caseに関するホームページ。ワークショップ開催などのイベント情報を載せている

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2017 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] D-Case Communicator: A Web Based GSN Editor for Multiple Stakeholders2017

    • 著者名/発表者名
      Yutaka Matsuno
    • 雑誌名

      Proc. of ASSURE2017

      巻: LNCSvol. 10489 ページ: 64-69

    • DOI

      https://doi.org/10.1007/978-3-319-66284-8_6

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] D-Caseワークショップの試行及び評価2017

    • 著者名/発表者名
      大沼祐人、松野裕
    • 学会等名
      電子情報通信学会KBSE研究会
  • [備考] D-Caseホームページ

    • URL

      www.dcase.jp

URL: 

公開日: 2018-12-17  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi