研究実績の概要 |
日本の家庭ゴミの収集は主に戸別収集や集積場収集で行うため、ゴミ清掃車が毎日、町の中に走っているので、都市のカバレッジが確保することができる。すなわち、町の大部分は1日中、清掃車が経由することがあるはず。本研究は、ゴミ清掃車のモビリティーを生かした街からデータを取集する車載センサーネットワークを提案し、ネットワークモデル化とルーティンアルゴリズムの設計を行う共に、藤沢市の清掃車にセンサーを装着した実験システムをベースとして、アプリケーションの開発と性能評価も行った。全期間の研究結果は下記に記述する まず、ネットワークのモデルとして、Aloha プロトコルを用いたMobile Ad Hoc Networkを研究した。当ネットワークモデルは有限なネットワークノードが有限な空間に「uniform」モビリテーを持つネットワークシナリオをモデル化する。また、 2項点過程の分析ツールを用いて、当ネットワークにおける通信機会を分析した。当結果は国際論文誌Elsevier Ad Hoc Networksに発表した。 次は、藤沢市の清掃車にセンサーを装着し、PM2.5, 紫外線、加速度などのデータを収集し、かつ、リアルタイムにサーバに送信する実験システムを実装した。収集したデータを基づき、お見守り、大気汚染監視、ゴミ排出量推定などのアプリケーションサービスを開発した。また、清掃車の移動軌跡を用いて、清掃車のカバーレジン性能を評価した。得られた結果は国際論文誌Elsevier Ad Hoc Networksおよび国際学会ICMU, RTCAS, SenSysなどに発表した。 本研究は都市のデータ収集におけるゴミ清掃車のモビリティーの有用性を明らかにした。ただ、本研究の規模の限りのため、示した価値は氷山の一角にすぎないと考えている。今後、得られたデータのや新しいアプリの開発より、新しい価値を作り出す。
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