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2017 年度 実施状況報告書

注意によるα波制御機構の経頭蓋電気刺激を用いた操作的検証

研究課題

研究課題/領域番号 17K12705
研究機関国立研究開発法人理化学研究所

研究代表者

岡崎 由香  国立研究開発法人理化学研究所, 脳科学総合研究センター, 研究員 (10718547)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワードアーチファクト / 高精細度電気刺激
研究実績の概要

本研究の目的は注意の移動に伴って視覚野で変調されるαパワーの強度や持続時間を注意制御ネットワークの一部である前頭眼野の活動を電気刺激によって人為的に操作することである。非侵襲刺激法の問題点は陽極と陰極(1x1)の二つの電極間の全体にわたって電流が流れるため、刺激する標的の皮質領域を高精度に選択することができないことである。 さらに、電気刺激中の脳波計測はその電気的アーチファクトの影響を大きく受ける。そのため、本年度は、まず高精細度電気刺激法を用いて電気刺激中に典型的な脳波が観測できるかを検証した。高精細度刺激法において電流の流れる領域は、標的領域を4つの電極でリング状に囲んだ領域によって制限されるため、局所的に刺激することが可能となる。 電気刺激中の脳波は128チャンネル用脳波キャップを使用して国際10-10法の電極配置で64チャンネルの電極から計測した。 電気刺激電極は右前頭チャンネル(AFF6, FFC4, FFC6, FCC6, FFT8)又は右中心チャンネル(FFC4, FCC2, FCC4,FCC6, CCP4)に配置した。標的領域をチャンネルFFC6又はFCC4とし電流極性を陽極又は陰極に変えて電流をながした。被験者は開眼または閉眼安静状態において直流電気刺激を1mA-2mAで与えられた。閉眼安静時において通常ほぼ全ての健常者でαパワーの増大することが知られている。本研究において最大電流強度2mAの刺激中においてもαパワーの増大が観測できたたことから、電気刺激中に脳波を計測することが可能であると考える。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

高精細度電気刺激法を確立するために、技術と知識の習得に時間を要した。そのため、本実験の開始が遅れているため。

今後の研究の推進方策

注意課題遂行時に右前頭眼野へ電気刺激を行う。被験者を陽極刺激群、陰極刺激群、疑似刺激群に分け、どのように注意によるα波の変調が視覚野で異なるのか、課題成績が変わるのかを調べる。また前頭眼野と他の領野の結合強度の変化に関し、領野間の脳波がどれほど相互に関連しているかを同期度合や移動情報量などを解析することで調べる。

次年度使用額が生じた理由

(理由)
研究補助員の応募がなく、使用額が少なくなった。
(使用計画)
研究補助員の雇用に使用する

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公開日: 2018-12-17  

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