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2018 年度 実施状況報告書

注意によるα波制御機構の経頭蓋電気刺激を用いた操作的検証

研究課題

研究課題/領域番号 17K12705
研究機関国立研究開発法人理化学研究所

研究代表者

岡崎 由香  国立研究開発法人理化学研究所, 脳神経科学研究センター, 研究員 (10718547)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワードSOA / α波
研究実績の概要

本研究の目的は注意の移動に伴って視覚野で変調されるαパワーの強度や持続時間を注意制御ネットワークの一部である前頭眼野の活動を電気刺激によって人為的に操作することである.当該年度は被検者の行動が課題条件に応じてどのように変わるのか、また、α波の変調を伴う注意課題となるよう開発を行った.脳波実験では被験者が長時間拘束されることが問題となるため、最低限必要な実験条件を絞る必要がある.そこで、まず行動実験から次のパラメータを決定した:i) 標的刺激の呈示位置を示す手がかり刺激の妥当性の確率, ii)標的刺激と手がかり刺激の間隔(stimulus onset asynchrony: SOA).60%の低い確率において、手がかり刺激の効果が得られることが確認できた。またその効果は確率の上昇に伴って強くなるため、電気刺激条件で十分に行動変化を起こす余地があると考えられる.次にSOAを変化させることにより、手がかり方向への注意の持続性について調べた。その結果、あるSOAを境にして手がかり効果の逆転が起こることから、長いSOAの場合、注意が必ずしも手がかり方向に向いていないことを示している。今後、脳刺激によって注意の持続時間を変化させることができるのかを検証していく予定である。次に、このパラダイム下で手がかり刺激と標的刺激間のインターバルで視覚野後頭部のα波の変調が確認できるかを検証し、SOAに従うα波変調のゆらぎを確認した。今後脳刺激によってこれらの変調がどのように関するのかを検証する予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

実験プロトコルや実験環境の構築などほぼ完了した。

今後の研究の推進方策

注意課題遂行時に右前頭眼野へ電気刺激を行う。被験者を陽極刺激群、陰極刺激群、疑似刺激群に分け、どのように注意によるα波の変調が視覚野で異なるの
か、課題成績が変わるのかを調べる。また前頭眼野と他の領野の結合強度の変化に関し、領野間の脳波がどれほど相互に関連しているかを同期度合や移動情報量
などを解析することで調べる。

次年度使用額が生じた理由

(理由)
研究補助員の応募がなく、使用額が少なくなった。
(使用計画)
研究補助員の雇用に使用する

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2019 2018

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] Phase-Amplitude Coupling of Neural Oscillations Can Be Effectively Probed with Concurrent TMS-EEG2019

    • 著者名/発表者名
      Glim Sarah、Okazaki Yuka O.、Nakagawa Yumi、Mizuno Yuji、Hanakawa Takashi、Kitajo Keiichi
    • 雑誌名

      Neural Plasticity

      巻: 2019 ページ: 1~13

    • DOI

      https://doi.org/10.1155/2019/6263907

    • 査読あり / 国際共著
  • [学会発表] Flexible brain networks during stroke recovery, Society for Neuroscience2018

    • 著者名/発表者名
      Y.O. Okazaki, N. Hattori, T. Kawano, M. Hatakenaka, I. Miyai, K. Kitajo,
    • 学会等名
      Society for Neuroscience
    • 国際学会

URL: 

公開日: 2019-12-27  

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