研究課題/領域番号 |
17K12744
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研究機関 | 国立情報学研究所 |
研究代表者 |
波多野 大督 国立情報学研究所, ビッグデータ数理国際研究センター, 特任研究員 (10709728)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 制約充足問題 / ゲーム理論 |
研究実績の概要 |
平成29年度の研究方針の一つとして,敵対者を考慮したマルチエージェント経路探索の定式化とその解法の開発を挙げた.これを達成するために,まず簡略化した問題に対してのモデル化とその解法を開発することを目的とした. そのモデル化として,ゲーム理論の一つの分野であるシュタッケルベルグゲームに着目した.このゲームでは,先行者と追随者の二人が存在し,先行者が戦略を決定した後に追随者が先行者の戦略を考慮して自身の戦略を決定できる.この追随者を敵対者とみなすことで本研究の問題のモデル化を試みた.このモデルでは,無人機が巡視する経路の確率分布(つまり,ある経路を通る確率が何%などを意味する)を求め,その確率分布に対して,敵対者は無人機の被害が最大になるような経路に攻撃を行う.このモデルの目的はシュタッケルベルグ均衡を求めることである.つまり,無人機の被害値の期待値がなるべく小さくなるような確率分布を探索することである. 現在のところ,目的とする問題のモデル化は達成できているが,その解法の開発がまだ達成されていない状況である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
上記で挙げた通り,問題のモデル化はおおむね達成されているが,その解法の開発に遅れがでているため.
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今後の研究の推進方策 |
本年度では,まず提案したモデルに対する解法の開発に着手し,従来の計画通りに実応用に関する研究に着手する予定である.
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次年度使用額が生じた理由 |
平成29年度の成果を国際会議に投稿予定であったが,計画に遅れが生じたため.使用計画予定としては平成30年度に国際会議への旅費として計上する予定である.
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