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2017 年度 実施状況報告書

DNAメチル化情報に基づく細胞の詳細な分類と評価手法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 17K12776
研究機関京都大学

研究代表者

森 智弥  京都大学, iPS細胞研究所, 特定研究員 (50795333)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2019-03-31
キーワードDNAメチル化 / 細胞種分類 / 単一細胞解析 / 自己組織化マップ / 機械学習
研究実績の概要

本研究課題では、DNAのメチル化情報に基づく細胞の詳細な分類と評価手法の開発を目的とする。DNAのメチル化は生体内における遺伝子の発現制御などと深く関連しているため、個々の細胞種やその状態を特徴づける重要な指標となりうる。近年、様々な生体組織から得られた細胞のDNAメチル化パターンに関する情報が多数公開されつつあるが、これらの情報を網羅的に解析することによって細胞種やその状態を詳細に分類・評価することが可能となれば、ヒトiPS細胞から作成された人工細胞の安全性に関する品質管理などに利用することができるため、再生医療に大きく貢献できることが期待される。
研究代表者はこれまでに、NCBIが公開しているGEO(Gene Expression Omnibus)もしくはSRA(Sequence Read Archive)からヒト及びマウスの単一細胞メチロームデータを取得し、CpGサイトのメチル化率に基づいた自己組織化マップによるメチル化パターンの可視化を網羅的に行った。網羅解析には同一の基準で配列データを解析することが重要であると考えられるが公開されているデータは異なる実験者が異なる手法を用いて独自に解析していることが多い。そのため本解析では生の配列データをダウンロードし、全ての配列データに対して同一の前処理、参照ゲノム配列、そして参照配列ゲノムへのマッピング手法を用いることで実験プロジェクト間の差をできるだけ排除した。さらに、生物種及びプラットフォーム毎に分けて自己組織化マップを適用することで、細胞種特異的なメチル化パターンを可視化した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当該年度では、上述の通り、公開データベースを用いたDNAメチル化データの収集とDNAメチル化パターン解析を行った。当初の予定とは異なり、細胞集団のメチル化データではなく、公開データ数の少ない単一細胞のメチル化データを優先して収集したが、これらを用いたDNAメチル化パターンの可視化では細胞種特異的なメチル化パターンが自己組織化マップによって得られたこと、そしてこれらの解析手法は細胞集団のメチル化データにも適用できることから、おおむね順調に進展していると言える。

今後の研究の推進方策

当該年度の解析によって細胞種特異的なDNAメチル化パターンを得ることができたことを踏まえ、今後は単一細胞DNAメチル化データの収集に加え、細胞集団のDNAメチル化データの収集及び網羅的な解析を行い、DNAメチル化情報に基づく細胞の詳細な分類と評価手法の開発に注力する。

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公開日: 2018-12-17  

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