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2019 年度 実施状況報告書

地域住民による地域情報資源ディジタルアーカイブ利活用支援に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 17K12793
研究機関中部大学

研究代表者

柊 和佑  中部大学, 人文学部, 准教授 (80530659)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2021-03-31
キーワードデジタルアーカイブ / 地域情報 / 住民参加
研究実績の概要

本研究は、地域の記憶として近年着目されている地域情報資源の収集および、メタデータの設計を目的としている。2019年度は日本最北端のまちである稚内市において、稚内市中心市街地活性化協議と共同で地域住民および旅行者を対象とした地域情報の実験を行った。また、研究代表者の本務校である中部大学内において、同様の実験を行い情報の収集が可能であることを確認した。
システムは、対象を地域住民および旅行者とし、既に構築してある地域情報デジタルアーカイブに写真とデータを追記することで、記述を増やす仕組みである。情報を収集していく過程で、旅行者と地域住民のデジタルアーカイブに情報を増やしていくという意識に違いがあることがわかった。2018年度に行ったオーラルヒストリーに関しての実験と合わせることで、効率の良いデータ収集のための知見を得ることができたと考えている。
最終的には、本システムは遠隔地から操作することで、目標となる地域で地域住民と旅行者からデータを収集し、詳しい情報を集めるためにオーラルヒストリーを選択的に収集するシステムを構築したいと考えている。そのため、市役所や地域の公共図書館といった近隣の自治体施設や、遠隔地である本州エリアから遠隔操作する際のシステムおよびガイドラインを構築することが、2019年度の本研究の目的であった。
2019年度は、地域住民にデジタルアーカイブを使って地域情報資源を過疎の進む街中で提示し、遠隔地から地域住民からオーラルヒストリーを収集する実験を行ない、遠隔地から操作したシステムで、地域住民とコミュニケーションをとり、新たなメタデータを収集できることがわかった。しかし、年度末からの新型コロナの流行により、データおよび知見の公表には至っていない。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

本研究は、初年度にメタデータの構築、次年度にシステムの試作と実験、最終年度にまとめとガイドラインの作成を行う構想であった。研究で構築するシステム自体は順調に進んでいる。また、2019年8月に稚内市中心市街地活性化協議より最北端の駅である稚内駅のコンコースにおいて、筑波大学との共同研究である本システムを搭載した情報提供ロボットを使って、旅行者および地域住民を対象とした情報収集の実験を行い、同年の中部大学内で行われた外部の参加者を多く含むイベントにて同様の実験を行った。その結果、新たなデータと知見を得ることができた。
これらの知見をまとめ、ガイドラインの作成を行う予定でデータの整理を行っていたが、研究代表者の本務校において、新型コロナ対応が発生し、研究発表などが行えない状態になった。そのため、研究の期間延長を申請し、受理されている。

今後の研究の推進方策

本来、この研究は2019年度で終了する予定であった。年末の新型コロナなどの影響でデータをまとめるタイミングを逃したため、2020年度は再度実験データの整理と学会発表および論文の執筆を行う。ガイドラインの作成は年度を通して進め、メタデータと管理システムだけでなく、提供システムを整理し他地域での実験を行うことで改良を進める予定である。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナによってずれた学会発表および旅費と、ガイドライン作成にかかる諸経費。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2020

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] [B31] 未組織化映像のアーカイブおよび利活用手法の研究:中部大学放送研究会番組映像を事例として2020

    • 著者名/発表者名
      安永 知加子、柊 和佑、石橋 豊之
    • 雑誌名

      デジタルアーカイブ学会誌

      巻: 4 ページ: 173~176

    • DOI

      10.24506/jsda.4.2_173

  • [雑誌論文] Previous Announcement Method Using 3D CG Face Interface for Mobile Robot2020

    • 著者名/発表者名
      Mikawa Masahiko、Lyu Jiayi、Fujisawa Makoto、Hiiragi Wasuke、Ishibashi Toyoyuki
    • 雑誌名

      Journal of Robotics and Mechatronics

      巻: 32 ページ: 97~112

    • DOI

      10.20965/jrm.2020.p0097

URL: 

公開日: 2021-01-27  

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