人間と機械との同質性や異質性の検討を理論的に行い,また新聞記事の内容分析やアンケート調査を行い,AI・ロボット・サイボーグを取り巻く倫理の基底を体系的に構築した。研究成果は複数あり体系化されているが,その一部だけを取り出すと,(1)人間と機械は本質的に異質であるが,社会のレベルでみると両者が溶け合っているように現れそのあり方が個人の行動を拘束すること,(2)個人的責任/組織的責任/集合的責任の重層的な責任帰属が理論的にも世論としても望まれていること,(3)サイボーグはAI・ロボットと比べるとそれほど着目されておらず人々の感情的な嫌悪もあり,また大きな倫理的問題を引き起こすことなど,を見出した。
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