研究課題/領域番号 |
17K12805
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研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
宮崎 誠 帝京大学, 理工学部, 助教 (60613065)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | ルーブリック / データベース / コンピテンシー / CASE / LTI / 技術標準化 / リポジトリ / プラグイン |
研究実績の概要 |
2021年度は,成果公開のフェーズとして位置づけており,ルーブリックリポジトリの構築にあたってのOpenSALTやIMS GLCのCASE技術標準についての知見を日本IMS協会 CASE研究会第2回例会,第3回例会にて発表した.第2回例会では,OpenSALTユーザーチュートリアルセッションを担当し,第3回例会では,CASEのオブジェクトの関連付け(Association)に関する解説セッションを担当した.また,CASEのデータモデルに準拠したルーブリック自己評価ツールの開発について第46回教育システム情報学会全国大会と大学ICT推進協議会2021年度年次大会,国際会議The 29th International Conference on Computers in Education (ICCE 2021)で発表を行い,論文投稿も進めている.さらに情報処理学会学会誌9月号では「ぺた語義:IMS CASEの仕様とその可能性」を執筆した. これらの研究成果については,他機関でのCASEおよびOpenSALTの活用に関する教育と実証的な導入も決まり,2022年度には追加の導入および検証を実施する予定である. ルーブリックの国際化対応に関しては,DeepL API を使ったシステム連携による翻訳精度の検証を行った.翻訳メモリや翻訳辞書等によりある程度省力化できるとはいえ,人が翻訳する必要があるTrasifexに対し,DeepLではルーブリックの記述後であっても文章を精度良く機械翻訳できる点で有効であることを確認し,OpenSALTによるルーブリックリポジトリを使った翻訳機能の実装を進めている.Maharaのルーブリックプラグインの公開については, 研究課題実施期間の延長に伴い,2022年度に予定している.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルス感染症の拡大による出張の自粛や学会・研究会での交流の機会の減少により,思うように進めることができなかった. しかしながら,ルーブリックリポジトリやCASEのデータモデルを活用したツール等の成果を学会発表等を通じて公開した.また,他機関でのCASEおよびOpenSALTの活用に関する教育と実証的な導入が決まり,2022年度に追加の導入および検証を実施する予定となっている.それに伴い,DeepLによる国際化対応やMaharaルーブリックプラグインの公開は,2022年度に予定を修正することで進めており,全体の計画としてはやや遅れている.
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナによる影響で研究期間の延長はしているものの,研究成果については,他機関からの要望もあり,追加でCASEおよびOpenSALTの活用に関する教育と実証的な導入を予定している.また,ルーブリックリポジトリの国際化を実装して予定していた機能の実装を完了し,MaharaのルーブリックプラグインのGithubでの公開することで,システム開発の研究成果としてまとめる予定である.
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルスの影響で,研究成果発表のための学会,研究会等がオンライン開催になったことにより,旅費が支出されなかったため,次年度使用額が生じた.次年度は,研究成果に係る出張やサーバ費用,国際化対応のためのサービス利用料等の費用に使用する.
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