2021年度に引き続き2022年度は,成果公開のフェーズとして位置づけている.ルーブリックリポジトリの構築にあたってのOpenSALTや1EdTechのCASE技術標準についての知見を日本 IMS協会 CASE研究会第4回例会にて発表した. また,CASEのデータモデルに準拠したルーブリック自己評価ツールの開発について大学ICT推進協議会2022年度年次大会,国際会議World Conference on Computers and Education (WCCE) 2022で発表を行い,論文投稿を現在進めている.CASEおよびOpenSALTの活用に関するこれらの研究成果として,ルーブリックリポジトリだけでなく,その技術標準に対応したルーブリックによる自己評価ツールを開発したことで研究の幅が教育にまで広がったことは大きく,2022年度より他機関で開講したオムニバス形式の授業や奈良看護協会における災害看護研修(災害支援ナースのためのフォローアップ)などの教育実践にも繋がった.さらに新たな学内の競争的研究資金の獲得もできたことで,研究期間終了後も研究を継続できることが決まっている.他機関の研究者ともOpenSALTを活用した共同研究を現在準備中である. なお,CASEによるルーブリックは,翻訳ツールのDeepL API を使い,OpenSALTのルーブリックリポジトリの翻訳機能を実装し,国際化に対応した.OSSのeポートフォリオシステムのMaharaからもルーブリックリポジトリの参照も検証済みであり,これらの研究成果については,ホームページおよびデモンストレーションサイトの中で試用できるかたちでの公開を準備中である.
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