研究課題
本研究課題では、近年、雪氷質量損失が急激に進行しているグリーンランド氷床(Greenland Ice Sheet; GrIS)の質量変化を精度良く推定出来る世界最先端の極域気候モデルの開発を最大の目標に掲げていた。当初掲げた研究計画の内容は2年度目までに概ね完遂出来たが、極域気候モデルNHM-SMAPにおいて仮想的に雲放射をオフにする感度実験機能に関する論文が2年度目末時点で査読中となっており、その出版が2019年度にずれ込む見込みとなったため、本研究課題の実施期間を1年延長することとした。その後、本論文は無事に出版することが出来、雲量が増加するほど雪氷表面融解面積は拡大するものの、雪氷質量損失は雲量の減少によって加速されることを世界で初めて明らかにした(Niwano et al., 2019)。更に、GrIS表面質量収支計算モデル国際相互比較プロジェクトGrSMBMIPへの貢献することも出来、比較結果を記した国際共著論文(Fettweis et al)が現在査読中である。これらの成果は、IPCC AR6に引用される可能性が高い。
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すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (4件) (うち国際共著 2件、 査読あり 4件、 オープンアクセス 4件) 学会発表 (14件) (うち国際学会 6件)
Polar Science
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