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2017 年度 実施状況報告書

高度に都市化した景観における中型食肉目の生息地ネットワーク構造

研究課題

研究課題/領域番号 17K12840
研究機関山形大学

研究代表者

斎藤 昌幸  山形大学, 農学部, 助教 (90466003)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワードタヌキ / 都市 / 遺伝的交流
研究実績の概要

本研究は、ハビタットが著しく分断されている都市景観に生息する中型食肉目が、どのような生息地ネットワークを形成しているのか明らかにすることを目的としている。とくに東京に生息するタヌキを対象として、生息地(緑地)間の個体の交流について調べることで、生息地ネットワーク構造を明らかにする。
平成29年度は、東京都23区の緑地と東京郊外の緑地でタヌキの糞から遺伝子を得るためのサンプル収集を主におこなった。緑地ごとのタヌキの遺伝子を採取し、緑地間の比較をおこなうことで、どの程度交流があるのか明らかにできると考えている。
タヌキはタメフンと呼ばれる、同じ場所に排糞する習性があることから、まずは各緑地でタメフンの探索をおこなった。都心部では、東京大学小石川植物園、代々木公園、砧公園、光が丘公園、石神井公園などにおいてタメフンの探索をおこなった。東京郊外では、八王子市や町田市、府中市、神奈川県横浜市などの緑地でタメフンの探索をおこなった。発見されたタメフンには定期的に訪問し、可能な限り新鮮な糞を採取した。採取した糞は、エタノールに浸し、-20℃で保存した。これらのサンプルは今後の遺伝子分析に利用する予定である。
また、平成28年度までに研究代表者が別途採取しておいた糞サンプルを共同研究機関に送付し、現在遺伝子分析を進めている。平成29年度に採取した糞サンプルは、これらのサンプルに追加されて、今後分析が進められる予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

研究代表者の異動があっため、研究の開始時期に遅れが生じた。また、異動にともない調査地へのアクセスが悪くなり、交通費への支出の大幅な増加などが生じたため、調査内容の再検討が余儀なくされた。このことから、研究の進捗がやや遅れていると判断した。

今後の研究の推進方策

必要に応じて調査地を増やすなどしながら、引き続き、遺伝子分析用の糞サンプルの収集を続ける。個体の移動しやすさを定量化するための分析に着手する。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2018 2017

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 景観生態学的アプローチにおいて都市化の指標として用いられる人口密度と都市的土地利用の関係とその地域差2018

    • 著者名/発表者名
      斎藤昌幸・土屋一彬・倉島 治・伊藤元己
    • 雑誌名

      応用生態工学

      巻: 2018 ページ: 205-212

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 都市における食肉目動物研究2017

    • 著者名/発表者名
      斎藤昌幸・金子弥生・増田隆一・園田陽一・保坂哲朗
    • 雑誌名

      哺乳類科学

      巻: 57 ページ: 157-158

    • DOI

      10.11238/mammalianscience.57.157

  • [雑誌論文] Symptomatic raccoon dogs and sarcoptic mange along an urban gradient2017

    • 著者名/発表者名
      Saito, M. U. and Sonoda, Y.
    • 雑誌名

      EcoHealth

      巻: 14 ページ: 318~328

    • DOI

      10.1007/s10393-017-1233-1

    • 査読あり
  • [学会発表] 東京都心部の公園緑地におけるタヌキの冬期の食性2017

    • 著者名/発表者名
      榎本孝晃・斎藤昌幸・吉川正人・金子弥生
    • 学会等名
      日本哺乳類学会2017年度大会

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公開日: 2018-12-17  

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