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2018 年度 実施状況報告書

沿岸域のガス収支強化機能の評価のための技術開発

研究課題

研究課題/領域番号 17K12853
研究機関国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所

研究代表者

所 立樹  国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所, 港湾空港技術研究所, 客員研究員 (70543859)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワードCO2固定 / 沿岸生態系 / 表面更新モデル / 加速度 / ブイ
研究実績の概要

昨年度に計画した方策のうち,加速度センサーシステムの設計・作成および室内実験における安定性の検証を行った.
加速度センサーを搭載するフロートは企業((株)ゼニライトブイ)と共同で設計開発を行い,トラス構造をもった六角形状のフレームを持つ構造とした.加速度センサー及び水面付近の乱流測定装置(超音波三次元流速計)はフレーム中央部分から水面下に下したサブフレームに設置する設計とした.この構造は装置全体の重心をセンサー部分に接近させる狙いがあり,波が強い状況下においても安定した測定が可能で,波の動揺の影響の補正も極力簡易にする効果が期待される.また,装置分解時の容量や重量をなるべく軽減することで,様々な野外条件でできるだけ簡便に測定可能な設計となるようにした.
本フロートは港湾空港技術研究所における波動実験水槽で水面設置時の安定性の検証を行い,造波条件下で安定して水面に設置できることを確認した.
本来予定していた野外調査を行うことができなかったため,室内実験では再現不可能な条件下での検証(吸送距離が長い場合の波長の大きな波など)は不十分である.しかしながら,前回の科研費研究や昨年度のマングローブ内などで行った予備実験の結果から,基本的には野外においても十分な安定性と精度を得ることができると予想される.
野外調査においては今年度夏ごろに遂行し,その測定結果と合わせて全体の研究計画を完了させる予定である.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

昨年度計画したうち装置設計は完了し,室内実験の範囲内での動作確認は遂行した.ただし,野外調査は行うことができなかったため,野外での波条件での検証および同条件下での加速度センサーによる測定は行うことができなかった.

今後の研究の推進方策

今夏に野外調査を追加してそのデータを蓄積し,本来予定していた高波高の影響の定量化と補正方法の確立および沿岸域植生による温暖化ガスの吸収量の解析と再評価を行う予定である.

次年度使用額が生じた理由

実験計画の遅れにより予定していた野外調査及びそのデータを反映した装置改良費の分が主な残額として発生した.翌年度は本来2年間の実験計画を3年間に延長した最終年度であり,該当する残額を使って上記の野外調査及び本来計画していたデータ解析を行う予定である.

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公開日: 2019-12-27  

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