研究課題/領域番号 |
17K12868
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
小林 祐貴 大阪市立大学, 大学院工学研究科, 講師 (70756668)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 組合せ剛性理論 / 平坦折り畳み / 形態生成 / Panel-hingeフレームワーク / Body-barフレームワーク |
研究実績の概要 |
本年度は、panel-hingeフレームワークに関する成果として次の成果を得た。奈良が考案した切頂八面体から面を取り除いた状態で空間充填した立体は、平坦に折り畳むことが可能で柔軟なpanel-hingeフレームワークであり、この立体を効率よく作成する展開図を明らかにした。奈良が提案した面の取り除き方は、昨年度、本研究で発表した方法とは異なるものであり、平坦化可能な興味深い立体であった。さらに昨年度まで検討していた立体と同様に剛にする方法について検討し、この場合には一つの切頂八面体を追加すろことでは全体を剛にすることはできないことを明らかにした。そして、柱状またはある間隔で切頂八面体を追加することで剛にできると予想を立てた。また、Overvelde らが提案した柔軟な一様ブロック積みに基づく立体を剛にする方法についても検討した。 panel-hingeフレームワーク以外のフレームワークに関しては、body-barフレームワークについて次の成果を得た。k-pintchingと呼ばれる極小剛なbody-barグラフを生成する操作に基づいたbody-barフレームワークを生成する手法と剛なbody-barフレームワークを逐次的に生成する手法を提案した。一層の立方体で充填するようにbody-barフレームワークを生成する方法を示すことで、建築分野などでの活用を目的とした形態生成手法として有用であることを示した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
panel-hingeフレームワークに関しては、昨年度までは切頂八面体に基づいた空間充填立体で、平坦化可能な柔軟な立体を作ることはできなかったが、研究発表を行うことで、奈良が考案していたことがわかったり、その立体を作成する展開図を検討し、さらに剛にすることについても検討することができた。 panel-hingeフレームワーク以外であるbody-barフレームワークに関しても、形態デザインへの応用の可能性を示すことができた。このように研究は順調に推移している。
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今後の研究の推進方策 |
Overvelde らが提案した柔軟な立体を剛体を追加することにより、剛にする方法を明らかにする。これまでに開発した手法を用いた形態デザインへの応用例についても引き続き、検討を行う。
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