研究実績の概要 |
アーティスト7名に対して、ベクションについてのインタビューを行い、その結果をまとめた英語論文が査読あり国際雑誌に採択された(Tomohiko Akagi, Richika Urasoko, Tokushu Inamura and Takeharu Seno, The challenges faced in making the What is Vection! movies and the evaluations of them by seven professional creators of visual images. Brain, Body, Cognition. Volume 9, Number 1. ISSN: 2643-5683, 2019 Nova Science Publishers, Inc.)。これによって、アートと心理学をベクションを用いてつなぐ作業に一定の成果が得られた。アニメーションのベクションシーンから光学的流動(オプティカルフロー)を抽出し、そのフローのみからベクションを起こす実験を行い、Experimental Brain Researchという査読あり国際学術誌に掲載を勝ち取った。これによっても、アニメという表現を心理実験で査定するという二つの業界を架け橋する目的を達成できた。CGによる質感表現ごとに、ベクションを駆動する実験も行い、これもExperimental Brain Research誌上で発表が行えた。国際査読あり論文が3編刊行できたことは大きな成果であった。さらに、VR学会論文誌において、匂いがベクションに及ぼす効果についての実験結果を報告した。国内査読あり論文が1編となった。国際学会での発表は5件行い、全体として成果がそれなりに得られたと言える。
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