研究課題/領域番号 |
17K12875
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研究機関 | 兵庫医療大学 |
研究代表者 |
平上 尚吾 兵庫医療大学, リハビリテーション学部, 教授 (60637643)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 脳卒中 / 身体活動量 / 臨床的意義 / 作業療法 |
研究実績の概要 |
本研究では脳卒中患者の入院時と自宅退院後の身体活動量について、ウェアラブルの身体活動量計を用いて測定し、患者の主観評価を主な外的基準として、脳卒中患者の臨床的意義のある身体活動量の変化を検討することを目的としている。2020年度までに26名分のデータを収集できた。そのうち、入院時から自宅退院後までのデータを計測できた対象者の傾向は70歳以上の高齢者が多く、発症から約1か月が経過した時点での運動麻痺の程度は中等度~軽度、歩行能力は見守りが必要~自立レベルであった。入院時の平均歩数は約1240歩であった。活動強度については、1.5METs以下の座位活動 (SB)、1.6~2.9METsの低強度身体活動(LPA)、3.0METs以上の中強度身体活動(MVPA)として、それぞれの活動時間を装着時間にて除した値(%)で見た場合、入院時は、平均でSBは約76%、LPAは約23%、MVPAは約1%であり、対象者によるばらつきが大きいものの、活動強度は低い傾向にあった。自宅退院後(発症から平均約5か月経過後)、平均歩数は約2130歩に増加、活動強度は平均でSBは約69%、LPAは約29%、MVPAは約2%であり、いずれも対象者によるばらつきが大きいものの、依然として低いが活動強度は上昇する傾向にあった。自宅退院後に対象者が自身の身体活動量について「少し良くなり意義ある変化であった」と回答した者においては、入院時から自宅退院後の歩数の平均変化量は約1500歩増加、活動強度は平均でSBは約12%減少、LPAは約4%増加、MVPAは約1%増加しており、これが本分析対象者における身体活動量の臨床的意義のある変化であった。しかしながら、現状で分析データのばらつきが大きく、さらに対象者数を増やして検討していく必要がある。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
統計学的分析を実施するためのデータ数が不足している。 2020年度は特に新型コロナウイルス感染症の影響で、データ測定を実施する施設でのデータ測定が困難となったことが影響した。
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今後の研究の推進方策 |
データ測定を実施する施設の研究協力者と入院患者情報について適宜情報交換し、新型コロナウイルス感染症による影響も考慮しながら、研究対象者を増やしデータを蓄積していく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
(理由)新型コロナウイルス感染症の影響によりデータ測定の機会が減少し、特に旅費や人件費等に未使用額が生じた。 (使用計画)未使用額については、データ測定の過程で必要性が生じた機器や消耗品、またデータ解析で必要となる周辺機器に充当する予定である。また、論文執筆や学会発表に関わる費用、研究打ち合わせ等に関わる旅費として使用する予定である。
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