研究課題/領域番号 |
17K12891
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研究機関 | 名古屋女子大学 |
研究代表者 |
辻 美智子 名古屋女子大学, 健康科学部, 講師 (50706819)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 大豆 / 雑穀 / レオロジー特性 |
研究実績の概要 |
大豆粉パンの膨化と食感を改良するために、大豆粉に雑穀粉を併用し、そのレオロジー特性及び機能性成分の挙動を明らかにすることを目的としている。2021年度は、2019年度に新たに選定した大豆粉を主原料とし、アマランサス粉の置換割合を2020年度の範囲(0~50%)より広げ、0~100%に設定して追加検討を行った。大豆粉の25%、50%、75%、100%をアマランサス粉に置換したパンを調製し、加水量は大豆粉およびアマランサス粉の最適加水量を考慮した。パン生地の特性では、発酵時間によるpHの経時変化、テクスチャー特性を評価した。パンの特性では、外観、比容積、破断特性、テクスチャー特性について評価した。 その結果、パン生地のpHは、大豆粉にアマランサス粉の置換割合が多くなるほど高くなり、いずれの置換割合においても発酵時間とともにpHは低下した。パン生地のテクスチャー特性は、アマランサス粉の置換割合が多くなるにつれて軟らかくなり、凝集性は大きくなる傾向を示した。大豆粉の置換割合が多いほどボソボソとした生地となり、アマランサス粉の置換割合が多いほど、まとまりのある生地となった。パンの特性では、パン上面はアマランサス粉の置換割合が多くなるほどケービングがみられた。パンの比容積では、大豆粉にアマランサス粉を25%、50%、75%と置換するにつれて緩やかに増加し、75%以上置換することによって大きくなった。破断特性の25%圧縮時応力では、アマランサス粉の置換による変化はみられなかったが、70%圧縮時応力においては、アマランサス粉の置換割合が多くなるほど、緩やかに大きくなり、75%以上では変化はみられなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2021年度は、2019年度に新たに選定した大豆粉を主原料とし、2020年度に実施したアマランサス粉の置換割合の範囲を広げ、パン生地の特性とパン特性を検討した。新型コロナウイルス感染症の影響により、研究実施計画に変更が生じたため「やや遅れている」と評価した。
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今後の研究の推進方策 |
大豆粉にアマランサス粉を置換する割合範囲を広げて検討を行い、パンの膨化およびかたさについて新たな結果を見出すことができたが、今後はこれらの確認実験を行い、機能性評価も含めて検討を行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
2021年度の実験項目は、2017~2019年度の実験項目と重複するため、既存の試薬、機器を利用して実施することができ、当初予定していた機器の購入を控えた。また、新型コロナウイルス感染症の影響により、研究実施計画を変更する必要があり、次年度使用が生じた。 (使用計画) パンの機能性評価に必要な試薬、器具を購入し、研究成果をまとめるために論文の英文校正にかかる費用、印刷費等に使用する予定である。
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