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2018 年度 実施状況報告書

オリゴ糖摂取によるフラボノイド吸収促進効果およびメカニズムの解析

研究課題

研究課題/領域番号 17K12908
研究機関札幌保健医療大学

研究代表者

松川 典子  札幌保健医療大学, 保健医療学部, 講師 (00563868)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2021-03-31
キーワード腸内菌叢
研究実績の概要

本研究の今年度の目的は、オリゴ糖およびケルセチンを摂食したラットの腸内菌叢解析である。これまでに、ケルセチンはオリゴ糖と共に摂取することによって吸収率が上昇することを見出しており、そのメカニズムとして、オリゴ糖の摂取によってケルセチン分解菌の活性が抑制されたためと考えている。ケルセチン分解菌としてヒト糞便中ではClostridium orbisciandence、Eubacterium ramulusが見出されているが、詳細には明らかとなっていない。そこで、本研究において、ケルセチンおよびオリゴ糖摂取後の盲腸内容物について16S rRNA解析を行い腸内細菌叢の変化を検討した。
試験群に用いたオリゴ糖は、機能性オリゴ糖として汎用されているフラクトオリゴ糖、乳化オリゴ糖、ラフィノースである。ラットを1%ケルセチン添加食、1%ケルセチン添加食にこれら3種のオリゴ糖をそれぞれ添加した飼料で2週間飼育を行い、盲腸を採取した。盲腸内容物の16S rRNA解析から、Actinobacteria門の細菌はケルセチンの摂取によって減少するが、ケルセチンおよびFOSの同時摂取では増加していた。Proteobacteria門やVerrucomicrobia門の細菌に関してもケルセチンとオリゴ糖の同時摂取による影響が認められた。これらの細菌がケルセチンの分解抑制に関与していることが考えられ、現在より詳細な細菌叢変化の解析を行っている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

分析環境整備のために機器購入および腸内菌叢解析に大部分の費用を要したため、その他の組織・臓器中の成分分析が遅れている。

今後の研究の推進方策

今後は摂食試験後のラット組織・臓器中の成分分析を行い、ケルセチン吸収を促進するオリゴ糖およびそのメカニズムを総合的に明らかにしていく。その結果を受け、最終的には、ケルセチン吸収促進効果がもっとも高かったオリゴ糖を用い、ケルセチンサプリメントとの摂取によってヒトでのケルセチン吸収への影響について明らかにしていく。

次年度使用額が生じた理由

所属学会での発表が遠方のため参加できなかったことから、次年度の大会で発表する予定である。

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公開日: 2021-01-27  

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