男性更年期における骨粗鬆症(LOH性骨粗鬆症)の発症機序を明らかにすること、食品成分や薬剤による予防・治療のターゲットを探ることを目的として研究を行った。LOH性骨粗鬆症モデルである精巣摘出(ORX)ラットの骨量は約4か月の飼育後、偽手術(sham)ラットに比較して減少した。血中および骨中の骨形成マーカー・骨吸収マーカーを測定したところ、骨形成マーカーに有意な変化はない一方、骨吸収マーカーの有意な上昇が見られた。また、ORX群では血中の炎症性サイトカインが有意に高値を示しており、ORXにおける炎症性サイトカインの上昇により骨吸収が促進され骨量減少が引き起こされる可能性が示唆された。
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