研究課題/領域番号 |
17K12920
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
上村 真由 名古屋大学, 医学系研究科, 助教 (60754786)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 腸内環境 / 腸内フローラ / 腸内細菌 / 栄養教育 / 教育プログラム / 肥満 / 心理的健康 / 日本人 |
研究実績の概要 |
平成29年度は産休・育休の取得に伴い職場を休職したため、当初予定していた腸内細菌叢と身体的指標および心理的指標の関連に関する横断調査を実施することができなかった。この横断調査は、平成30年度に介入研究(腸内環境の改善に着目した栄養教育の肥満および心理的健康の改善効果に関する介入研究)と合わせて実施する予定である。職場復帰後(平成29年度11月~3月)は、平成30年度に実施予定である栄養教育プログラム(介入プログラム)で用いる教育ツールの作成、研究参加者のリクルート、関連研究および先行研究の調査、腸内細菌叢の解析について専門家との打ち合わせを行った。栄養教育プログラムは、先行研究や既存のガイドライン(日本人の食事摂取基準、食事バランスガイド、WHOのガイドラインなど)に則り、管理栄養士と医師によって繰り返し検討を重ねて作成した。介入プログラムの受講にかける時間や教育ツールの提供方法については、介入プログラムを実施する地域から集めたエキスパートパネルとディスカッションを重ねて決定した。研究参加者のリクルートは、対人サービスや夜勤を含む交代勤務など、強いストレス環境下に置かれており、抑うつ度や自覚ストレスが高いこと、肥満を有する者の割合が高いことが指摘されている看護・介護職員、家族介護者などの医療・介護に従事する女性を中心に行っている。尚、対象者数は、平成28年度に研究代表者が行ったパイロット研究を参考にして決定した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
平成29年度は産休・育休の取得に伴い職場を休職したため、当初予定していた腸内細菌叢と身体的指標および心理的指標の関連に関する横断調査を実施することができなかった。職場復帰後は、平成30年度に実施予定の栄養教育プログラム(介入プログラム)で用いる教育ツールの作成、研究参加者のリクルート、関連研究および先行研究の調査、腸内細菌叢の解析について専門家との打ち合わせを行った。以上のように、介入プログラムの準備は順調に進んでいると言えるが、腸内細菌叢と身体的指標および心理的指標の関連に関する横断調査が遅れていることから、総合的に判断して「やや遅れている」と評価した。
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今後の研究の推進方策 |
平成30年度には腸内細菌叢と身体的指標および心理的指標の関連を横断的に検証する。続いて、肥満や心理的ストレスを有する成人女性を対象に栄養教育プログラムを実施し、腸内細菌叢組成、肥満、心理的ストレスの改善効果を検証する。栄養教育プログラム受講後には追跡調査を実施し、介入効果の持続性を評価する。平成31年度には得られたデータを解析し、論文作成や学会発表を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
腸内細菌叢と身体的指標および心理的指標の関連に関する横断調査に遅れが生じ、腸内細菌叢組成の検査、アンケート調査等に使用予定の委託費や消耗品費等に未使用額が生じた。次年度の横断調査及び介入研究に必要な腸内細菌叢組成の検査、アンケート調査等の委託や消耗品の購入に使用予定である。
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