これまでにフレイル低下要因については種々の報告があるが,食事に焦点を当てた報告は少なく,食文化や疾病構造が日本とは異なる欧米諸国が中心であった。本研究ではフレイル予防に有効な食事を明らかにすることを目的とした研究を行った。その結果,動物性食品や動物性食品を中心とした食事パターンが貧血リスク低下と関連することを明らかにした。さらに,複数の生活習慣要因を組み合わせるほど死亡率が低いことや主観的健康感が高い者が増加する関連を明らかにした。これらの知見は,より早期の段階での動物性たんぱく質を中心とした食事と複数の生活習慣要因の組み合わせがフレイル予防に寄与する可能性を示している。
|