本研究では、食に関する非認知的スキルや主観的健康観に着目し、幼児期における学校給食を活用した食育の効果を検証した。幼稚園や保育所を卒園し現在7-16歳になる子どもたちに行ったアンケート調査の結果に対しロジスティック回帰分析を行った結果、非認知的スキルに影響する要因として、小学生では、家庭の食事が好き、食への興味関心が高い、主観的健康観が高いこと、中高生では、食への興味関心が高い、主観的健康観が高い、いらいらしないことがあることが示唆された。これらは幼児期の食育の有無よりも強い影響を示した。現在の非認知的スキルに影響を与える要因として、食育よりも現在の健康観や食事に対する意識が強い可能性がある。
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