研究課題/領域番号 |
17K12935
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研究機関 | 金沢工業大学 |
研究代表者 |
河並 崇 金沢工業大学, 工学部, 准教授 (90443184)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | STEM / 玩具 / 改造 / プログラミング教室 / 興味 |
研究実績の概要 |
申請時の研究計画に基づき,初年度は,まず玩具の改造=「おもちゃハック」に関して年齢や性別毎にどのような玩具の改造に興味があるのか,どのような改造を行いたいのかを調査した.具体的には,①「小さな頃に一番よく遊んだおもちゃは何か」という問と,それに付随して,その「おもちゃ」のどこが好きだったか,何才頃に遊んでいたかという項目,②「現在どのようなおもちゃがお気に入りか」という問と,それに付随して,どこが好きかという項目,③「今おもちゃを改造するならどのおもちゃを改造したいか」という問と,それに付随して,なぜその「おもちゃ」を改造したいかという項目,④「もし,どんな改造でもできるとしたら,おもちゃをどのように改造したか」という問と,それに付随して,どうしてその改造をしたいかという項目で調査を行った.調査を行った機会は3回あり,2017年に開催した金沢市キッズプログラミング教室の第2回(7月22日(土)),第3回(9月3日(日))および2018年3月4日(日)に開催した金沢市キッズプログラミングフェスタにて実施した. アンケート実施者数は計120名程度となった.アンケート結果の詳細は現在集計中であるが,最も過去に遊ばれていた玩具はプラレールであり,その他レゴ,ミニ四駆,人形などが上位となった.また,改造をしたい玩具に関してもプラレールが最も多く,現段階においては過去によく遊んだ玩具を改造したい傾向があることが示された. 教材開発においては,初年度は上記の集計結果が出ていなかったこともあり,タミヤのカムロボットを改造対象として教材開発を行った.具体的には音の大きさに応じてライントレースをする改造を題材として,STEM要素として,S:モータの原理,T:プログラミングと電子工作,E:PID制御,M:移動距離(=円周)の計算などを学ぶ教材を開発し,次年度に先駆けてSTEMマップとして示した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
アンケートの詳細な解析が遅れている.その理由としては,当初予定していた夢考房ジュニアによる定期的な活動ができなくなり,金沢市のキッズプログラミング教室/フェスタで行っているためである.また,ワークショップの実施についても,継続した教育機会が得られなかったため実施できていない.
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今後の研究の推進方策 |
今年度も継続して金沢市から機会を提供される予定であり,野々市市からも機会提供のオファー,学内の小学生向けイベントでの実施機会が得られ,昨年度以上に調査研究が進む見込みである.また,これまでのイベントは通常2時間程度の講座であったが,今年度行う野々市市および学内のイベントにおいては,同一受講生に対して8時間程度以上の時間が得られることから,ワークショップの実施なども可能であると考えられる. アンケートの詳細な解析を進め,集計だけでなくその世代の流行も考慮し,その流行がどのような影響を与えたかを調査する. STEMマップについては,より多くの改造事例とそれに基づくSTEMマップおよびその教材を作成する.また,本STEMマップを元に習熟度を測るルーブリックの開発も行う.
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次年度使用額が生じた理由 |
アンケートの詳細な解析が遅れており,そのため学会発表の機会を得ることができず旅費の利用がなかった.また,リサーチアシスタントの利用ができなかった.2年目は関連研究の調査も含め旅費の支出,リサーチアシスタントを利用した解析やシステム開発に利用したいと予定している.
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備考 |
第2回金沢市キッズプログラミング教室および金沢市キッズプログラミングフェスタにて,おもちゃハックとして玩具の改造を題材としたプログラミング講座とアンケートを実施.第3回金沢市キッズプログラミング教室にてアンケートを実施.
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