プラスチック検出器を用いた放射線教育方法は,実験時間の短縮や,実験時の危険性の低減が必要である。本研究では従来品よりも溶けやすいPADCをベースとしたプラスチック検出器の製造を行った。さらにプラスチックを溶かすためのエッチング液に,エタノールを添加する改良も行った。ある条件の下では,エタノールを3.0 wt%添加することで,添加しない場合の2.5倍,市販品と比較すれば7.5倍の測定結果(エッチピット径)が得られ,実験時間の短縮に成功した。また,エタノールを添加することによって,NaOH濃度を下げてもエッチピットを観測することができ,危険性の低減にも成功した。
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