北ヨーロッパで最初の学術雑誌として出版された『コペンハーゲンの医学・哲学紀要』(1673-1680)を分析した。 当紀要の収録論考は、医学一般、動物の解剖、植物、実験・化学、地理学・気象の報告、その他に分類することができた。また収録論考の主題別割合の分析では、医学一般に関する論考が全体の65%以上を占めることが分かった。これらの分析から、先だって刊行された他の大型雑誌に比して、当紀要が独自の収録基準によって医学関係の論考を豊富に収録していたことが明らかになった。研究を通し、紀要の刊行が、北欧で最初の公開解剖施設の設置とともに、北ヨーロッパの医学を推進した点を指摘した。
|