欧米を中心に、市民が専門家とともにインターネットやスマートフォンを介して科学研究に参加する「クラウドサイエンス(またはシチズンサイエンス)が広まっている。日本でもいくつかの萌芽的なクラウドサイエンスのプロジェクトが行われ、成果を出し始めた。しかし、日本ではまだ個々のプロジェクトが独自に仕組みを模索している段階にあり、全体の傾向や特徴などは把握できていない。そこで本研究では文献調査、アンケート調査、聞き取り調査および特定のプロジェクトに対する長期の観察を通して、日本のクラウドサイエンスのプロジェクトの現状把握およびプロジェクトが抱える困難や課題を明らかにした。
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