主に高齢者、子供、障がい者(被支援者)の緊急時・災害発災時の安否確認・安全確保を支援し、地域社会の安心・安全に寄与するソーシャルメディアと連携した位置情報記録・救助要請システムの実現について検討した。具体的には、被支援者の位置情報をリアルタイムに記録し、被支援者が救助を求めた場合/行動分析により異常が発生した可能性がある場合/災害が発生した場合において、ソーシャルメディアを通じて、その位置情報を支援者(被支援者の家族・親戚、民生委員等)に通知する。緊急時の救助要請が発せられた場合は、警察、消防、および自治体がこれを確認でき、救助活動に活用できることをめざす。また、研究代表者が所属するグループで開発を行っているソーシャルメディアと連携した災害時安否情報共有システムとの連携を実現する。 さらに近年、大規模な自然災害の発災時に、ソーシャルメディアにおいて救助要請及び被害報告に関する投稿が見られている。これらの投稿の有効性については議論されているが、投稿の分析を行うことにより、現状での実態について明らかにする必要がある。また、本課題における提案システムの改良のためにも必要である。そのため平成29年度~令和元年度の大規模自然災害発災時における救助要請に関する投稿について収集・分析を行った。 研究期間中の主な研究実績は、合わせて査読付き国際ジャーナル2件、査読付き国際会議発表10件、国内学会発表12件(うち招待講演1件)である。
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