緩衝材の高機能化を図るために、衝撃に対する緩衝性能に加え、振動に対する防振性能を強化した緩衝材の作製指針の構築に取り組んだ。まず、代表的な緩衝材の物性値を調査し、現状の防振性能を把握するとともに、物性値に及ぼす静的応力の影響を確認した。次に、緩衝設計の諸条件と防振設計に重要な共振周波数との関係を調査し、両設計の関係性を明らかにするとともに、包装製品特有の共振現象が起きる一因を見出した。最後に、緩衝性能を維持したまま防振性能を強化できる、緩衝材の応力-ひずみ曲線の形状変更による共振周波数の調整方法を考案した。
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