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2019 年度 実績報告書

血液浄化療法中のトラブル「ゼロ」への挑戦~新規ダブルルーメン・カテーテルの開発~

研究課題

研究課題/領域番号 17K13023
研究機関新潟医療福祉大学

研究代表者

高橋 良光  新潟医療福祉大学, 医療技術学部, 講師 (20632805)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード血管壁吸引 / カテーテル / 血液透析 / ブタ静脈血管 / 圧力連動制御機能
研究実績の概要

バスキュラーアクセスカテーテル(以下カテーテル)は,様々な問題点を改善するために改良が重ねられている。例えば,カテーテルの抵抗を減少させるために径を太くしたり,血栓形成によるトラブルに対して抗血栓性薬剤をコーティングして改善している。治療中にカテーテルが血管壁を吸引するトラブルを起こす。よって、我々はカテーテルを回転することが有効であることを報告した。さらに、カテーテルの先端部分の構造の違いがカテーテルの血管壁吸引に影響を及ぼしやすいことが分かったため、カテーテルの先端部分の横に穴を開けてカテーテルを改良した。その結果、側孔に開けた穴が複数であることや開口部がねじれているカテーテルが血管壁の吸引が発生しにくいことが分かった。
新たな知見として、血液浄化用装置を用いて取り組みを開始した。血液浄化装置側を改良することで、カテーテルが血管壁を吸引することを改善するための検討を行った。カテーテルの脱血孔が血管壁を吸引した際、安全機構で血液ポンプが停止するように設計されている。しかし、血液回路内の陰圧を検出してから血液ポンプが停止するため、血液回路内圧が過剰なほど陰圧を呈する。回路内の過剰な陰圧が継続すると血管壁の吸引の改善を阻害するだけでなく、血液凝固などを呈することから速やかに改善する必要がある。本研究では、血管壁の吸引が発生した直後なるべく早い時間で血液ポンプを停止し、緩徐に血液ポンプを再稼働(5mL/min/sずつ)させることで、回路内圧を過剰な陰圧にせず血流量を維持できることに一定の見解を得た。今後は、血液浄化装置に組み込めるような条件設定を検討していく予定である。
本研究は、2020AKI&CRRT国際学会において研究実績を報告した。2020年に日本透析医会研究助成を受けた。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2020 2019

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 透析関連のBCP対策2019

    • 著者名/発表者名
      髙橋良光
    • 雑誌名

      病院設備会誌

      巻: 61 ページ: 63,67

    • 査読あり
  • [学会発表] Hemodialysis catheter suction toward the vessel wall during continuous renal replacement therapy can be prevented using a hand technique.2020

    • 著者名/発表者名
      Yoshimitsu Takahashi
    • 学会等名
      AKI & CRRT
    • 国際学会
  • [学会発表] ミャンマー国における臨床工学技士の期待~血液浄化領域~2019

    • 著者名/発表者名
      髙橋良光
    • 学会等名
      第8回新潟県臨床工学会
  • [学会発表] 各種カテーテルによって起因するへばりつき現象は血管の湾曲により改善するか2019

    • 著者名/発表者名
      出牛雅也
    • 学会等名
      第18回群馬県臨床工学技士会学術大会
  • [学会発表] 血液透析用穿刺針の挿入部位の構造の違いが静脈血管に与える影響2019

    • 著者名/発表者名
      髙橋良光
    • 学会等名
      第23回日本アクセス研究会
  • [図書] 臨床工学技士と災害対策 臨床工学技士から見たBCPの考え方-透析関連を中心に-2019

    • 著者名/発表者名
      髙橋良光
    • 総ページ数
      6
    • 出版者
      Clinical Engineering

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公開日: 2021-01-27  

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