研究課題/領域番号 |
17K13058
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研究機関 | 北海道文教大学 |
研究代表者 |
柴田 恵理子 北海道文教大学, 人間科学部, 講師 (80516568)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 運動感覚 / 運動学習 / 脳可塑性 |
研究実績の概要 |
近年、運動感覚の知覚を治療アプローチとして応用し、ギプス固定による運動機能の低下予防や疼痛抑制に効果があることを示した報告が散見される。これらの運動感覚の知覚に関する研究では、運動を知覚しないような感覚入力をコントロールとして用い、感覚入力自体ではなく,感覚入力によって運動を知覚させることの必要性が論じられている。運動感覚の知覚という心理状況は、被験者の主観を基に評価されることが多く、知覚の誘導を客観的かつ簡便に判断する指標はない。この点において当該研究は,臨床応用を見据え、運動感覚の知覚を簡便に評価するための生理学的指標を確立するというところに意義があった。 当該年度は、新型コロナウイルス感染症の状況を鑑み、ヒトを対象としたデータの測定は実施しなかった。そこで、実験環境の見直しとこれまでに測定したデータの再解析を中心に行なった。解析したデータは、これまでの運動感覚の知覚に関わる研究成果と合わせて研究報告を行なった(日本臨床神経生理学会学術大会第50回記念大会,2020)。また、感覚入力によって一人称的な運動感覚を知覚した場合、運動実行と共通した神経基盤が駆動することは過去の研究より明らかになっているが、この運動感覚の知覚を用いたトレーニングを反復することで脳可塑性を誘導することができるといった具体的な研究成果に最新の知見を交え、感覚入力を用いた運動感覚の誘導が運動学習に及ぼす影響に関する解説論文をまとめた(体育の科学,2020)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
当該年度は、新型コロナウイルス感染症の状況を鑑み、ヒトを対象としたデータ測定は行わず、これまでに測定したデータを集約して再解析し、論文にまとめた。そのため区分は(4)とした。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度は,昨年度に実施できなかった経頭蓋磁気刺激を用いたAntagonist vibratory response中の一次運動野興奮性の検証を行う。実験デザインに変更はなく,プログラムも作成済みであるため,技術的には問題ないものと考える。
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次年度使用額が生じた理由 |
当該年度は参加予定であった学会が全てオンライン開催となったため、旅費の支出がなかった。また、感染対策でヒトを対象とした実験データの測定を行わなかったため消耗品の購入や謝金の支払いがなく、残額が生じた。次年度はデータ測定を再開するため、消耗品および謝金で支出予定である。
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